書評ブログ

『定年格差』

「定年後の備えて準備をしているか、していないかで大きな差がつく。」「その準備とは、ひと言で言えばマインドセット(考え方、思考パターン)の変革だ。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1935年生まれ、一橋大学経済学部卒業後、伊藤忠商事を経て、ソニー入社、米国シンガー社に転職、ソニーに再入社して、同社取締役、常務取締役、ソニーPCL社長を歴任、現在はプロ経営幹部を紹介する株式会社CEAFOM代表取締役社長郡山史郎さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

郡山史郎『定年格差』(青春新書)

 

 

この本は、「定年格差」を乗り越えるために、シニアが新しいマインドセットを手に入れる術を伝える指南書です。

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

1.はじめに 「定年格差」は人美が9割!

2.「定年消滅時代」がやってきた!

3.知られざる「3つの定年」

4.「70歳定年」にダマされてはいけない!

 

5.コロナはシニアの転職をどう変えたか

6.「定年格差」を乗り越えるための10の条件

7.シニアも当たり前に働ける社会をつくる

8.おわりに

 

 

この本の冒頭で著者は、「定年後に備えて準備をしているか、いないかで大きな差がつく。その準備とは、ひと言で言えばマインドセット(考え方、思考パターン)の変革だ。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「定年消滅時代」および「3つの定年」について、著者の考え方を紹介しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 70歳定年制で企業はシニア社員を抱えられなくなる

◆ 3つの定年(➀形式定年、②自然定年、③実質定年)がある

◆「形式定年」は会社の60歳定年

◆「自然定年」は体力や知力が下降曲線になる45歳定年

◆「実質定年」は自分で自分の定年を新たに設定する、自律的な生き方

 

 

続いてこの本の中盤では、「70歳定年」および「コロナはシニア転職をどう変えたか」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 70歳定年は「雇用確保」ではなく「就業機会確保」

◆ 定年延長が定年を早める

◆ 高齢人口4000万人の2040年には社会保障費190兆円という試算

◆ 定年後にやる気をなくしたまま会社にしがみつく「腰掛けシニア」も

 

◆ IT系企業を中心にテレワーク転職活動で人材の流動化が進む

◆ 50代以上の転職成功者には3つの共通点あり

◆ ➀仕事をより好みしない、②給料が下がってもいい、③ワクワクすることを軸にが成功要因

◆ 上記3要因は幸せな「実質定年」、仕事人生の後半戦を味わうための最大のコツ

 

 

本書の後半では、「定年格差を乗り越えるための10の条件」が記されています。次の10条件です。

 

1.「働く=幸せ」だと認識する

2.過去を捨てる

3.「痛い目」にあう覚悟を持つ

4.「何でもやります」を口癖にする

5.「好き」「得意」を掘り下げる

 

6.準備は早ければ早いほどいい

7.コミュニケーションとITのスキルは磨き続ける

8.求人サイト、人材紹介会社をあてにしない

9.改めてマナーに気を配る

10.働く先を1つに絞らない

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「シニアも当たり前に働ける社会をつくる」ことについて考察しています。主なポイントは次の通り。

 

◆「定年延長」だけでは解決にならない

◆ シニアの仕事が探しやすい環境整備が不可欠

◆「働き続ける」という幸せを実現するために「マインドセット」を切り替える

◆「マインドセットの切り替え」とは、環境に応じて自分を変化させること

 

 

あなたも本書を読んで、「定年格差」の実態を知り、70歳でも自分を活かせる人は何をやっているのかを研究して実践してみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2601日目】