書評ブログ

『部下をもったらいちばん最初に読む本』

「マネージャーとチームメンバーの関係性は、バスの運転手と乗客に似ています。」「チーム・組織をバスとするなら、マネージャーは運転手、メンバーは乗客です。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、千葉大学卒業後、2006年アチーブメント株式会社に入社、世界60カ国で学ばれる「選択理論心理学」を土台にしたマネジメントに取り組み、2021年新卒初の執行役員、2022年取締役に就任、現在はアチーブメント株式会社 取締役営業本部長、トレーナー橋本拓也さんが書いた、こちらの書籍です。

 

橋本拓也『部下をもったらいちばん最初に読む本』(アチーブメント出版)

 

この本は、組織パフォーマンスを最大化させ、好業績と良好な人間関係を両立させることができる「優れたマネジャーになるための免許証」です。

 

本書は以下の6部構成から成っています。

1.リードマネジメントで組織パフォーマンスを最大化する

2.最優先でやるべき「リーダーシップの技術」

3.マネジメントの両輪を回すための「個人の成長支援の技術」

4.組織効率を向上させるための「水質管理の技術」

5.マネジャーが自分の仕事を実行するための「委任する技術」

6.好業績と良好な人間関係を両立させる「仕組化する技術」

 

この本の冒頭で著者は、「マネジメントは技術です。資質ではありません。技術ですから、誰でも、いつからでも習得できます!」と述べています。

 

本書の前半では、「リードマネジメントで組織パフォーマンスを最大化するついて以下のポイントを説明しています。

◆ メンバーとマネジャーは違う人間、「私と同じになれ」は通用しない

◆ 任せられないマネジャーは不信感を買う

◆ マネジメントは「人を介して仕事をする技術」で習得可能なもの

◆ リードマネジメントが目指すものは「メンバーの成長を通して組織のパフォーマンスを最大化すること」

◆ 選択理論を土台に「モチベーション3.0」という行動のメカニズムを理解する

 

この本の中盤では、「リーダーシップの技術および「個人の成長支援の技術」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

◆ リーダーシップは「未来を示す力」、マネジメントは「未来に向けたプロセスをコントロールする力」 

◆ 信頼を得るための習慣:①傾聴する、②支援する、③励ます、④尊敬する、⑤信頼する、⑥受容する、⑦違いを交渉する

◆ 小さな約束を守る、陰で批判しない

◆ 上質世界を理解するために「5つの基本的欲求」を理解・分析する

 

◆ メンバーの目的・目標と行動を一致させる支援をする

◆ マネジャー自身の「働く目的」を「自己開示」する

◆ 目的・目標を明確にする「質問レパートリー」を増やす

◆「期待」を伝える

 

本書の後半では、「水質管理の技術」「委任する技術」および「仕組化する技術」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 自分の組織の「水質・文化」がどのようなものか振り返る

◆ 共通目的・協働意欲・コミュニケーションの大切さを発信する

◆ 会社が大切にしている価値観を明文化し、マネジャー自ら行動で表す

◆ 水質はいきなり変えようとしない、半分ずつ、少しずつ変える

 

◆ 育成の意図を持って委任する、放任しない

◆ 毎日「プライムタイム」を確保し、未来を考える時間を持つ

◆ 委任の目的はメンバーを成長させ、マネジャーが本当にやるべき仕事をするため

◆ アチーブメントゾーンの最適目標勾配の仕事を委任する

 

◆ メンバーが常に目的・目標に立ち返り、言葉にする場を設ける

◆ マネジャーは「バリューマネジメント」で価値観を全体にメッセージする

◆ モデルとなる人材を表彰する機会を作る

◆ 朝は今日1日の流れと最重要目標を明確にしてスタートする

 

この本の締めくくりとして著者は、「成長とは個々人の目的・目標の達成であり、マインド・ノウハウ・スキルの向上のことですが、最終的には人が育っていくことで、マネジャーの時間は未来投資に使うことができ、組織パフォーマンスも上がっていきます。」と述べています。

 

さらに、「人は変えられない、でも人は変われる」と続けています。

 

あなたも本書を読んで、「人と組織のパフォーマンスを最大限に引き出す技術」である「リードマネジメント」を学び、実践していきませんか。

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3513日目】