リノバ会社やマンション販売(仲介)会社の説明会や個別相談会に申し込まれる前に、「まずやっておくべきことと(私は自分のリノベ経験から)痛感しました。それは『自分が住みたい家をきちんと言語化しておくこと』です。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、前回に続いて、関西出身でバブル期に証券会社に就職し、その後、米国への大学院留学を経て外資系企業にて勤務、2011年から文筆活動に専念、「ゆるく考え、心地よく暮らし、自由に生きる」がモットーの社会派ブロガー・ちきりんさんが書いた、こちらのシリーズ第2弾の書籍です。
ちきりん『Vol.2 リノベの相談に行く前に読む本 キンドル・リノベシリーズ』(ちきりんブックス)
この本は、30代で分譲マンションを購入し、リノベーションをした体験をまとめた『徹底的に考えてリノベをしたら、みんなに伝えたくなった50のこと』(ダイヤモンド社)という本に対する数々の質問に答える形で「キンドル・リノベシリーズ」として出版したキンドル本の第2弾です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.相談会の前に必要なゴール設定
2.中古マンションを買ってリノベする場合
3.希望の間取りを明確にする
4.住宅設備についての希望
5.「相談会」でお互いを評価
この本の冒頭で著者は、「なぜ『住みたい家の言語化』が重要なのか、そのためには具体的に何をすればいいのかについて書いたあと、私自身がリノベ会社に手渡した『リノベの要望書』の実物も掲載しています。」と述べています。
本書の前半では、「相談会の前に必要なゴール設定」について以下のポイントを説明しています。
◆ 自分のニーズをしっかり理解できていることが相談会参加の大前提
◆「どんな家が欲しいのか」というゴール設定をするのは客側
◆ リノベーション成功の条件:①自分の住む家や部屋のイメージ(=ゴール)を明確に言語化できていること、②ゴールを実現できるスキルや経験のあるリノベ会社を選ぶこと
◆ 優先順位や時間とお金をどのくらいかけるかを明確にした後で相談に行く
この本の中盤では、「中古マンションを買ってリノベする場合」および「希望の間取りを明確にする」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 中古マンションは「一点物」なので、いい物件を見つけたら即断即決が必要
◆ 購入とリノベを同時進行、時間のかかる「リノベーションの詳細」を先に決めておく
◆ リノベ希望を、①譲れないこと、②できれば実現したいこと、③気にしないことに分けて言語化しておく
◆ 理想の部屋の言語化:①どんな間取りにしたいか、②住宅設備や内装の希望
◆ 誰かにとってのベストな間取りは、他の人にはまったく意味のない間取り
◆「リノベ事例」を数多くチェックして発想を膨らませる
◆ 自分の生活スタイルに合う個性的な間取りをイメージする
◆ 売りにくいかも知れないが、圧倒的に住みやすい家にリノベする
本書の後半では、「住宅設備についての希望」および「相談会でお互いを評価」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 内窓(インナーサッシ)を追加し、壁の断熱もやりなおして結露をゼロにする先進国並みの高断熱住居にする
◆ 白い壁紙でなく、欧州のホテルのような暖かみのある壁や内装にする
◆ 調理家電を複数同時に使えるキッチンや配線にする
◆ ホコリの掃除をしないように、見せる収納はしない
◆ 住宅設備ショールームを回って、最新設備を体験して導入の可否を明確にする
◆ リノベ相談会は「双方が、お互いを評価する場所」
◆ リノベ会社の得意分野、業務範囲や受注方針を見極めて相性のいい業者を選ぶ
◆ 数百万円規模、数ケ月規模のプロジェクトを一緒に進めていける会社かを判断
◆ 予算、間取り、設備など「自分の希望」が明確になってから個別相談会に行く
この本の締めくくりとして著者は、「事前に『欲しい家に望むものを明確化・具体化・言語化』しておくことの価値は計り知れません。」と述べています。
また巻末資料として「リノベ要望書サンプル」が掲載されていて、ここまで詳細な要望を言語化しているのかと驚かされると同時に、とても参考になります。
あなたも本書を読んで、「こんな家に住みたかった! 本当に幸せ!」と思える部屋を手に入れてみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
https://www.youtube.com/channel/UCIwJA0CZFgYK1BXrJ7fuKMQ
では、今日もハッピーな1日を!【3579日目】