書評ブログ

『凡人のためのあっぱれな最期 古今東西に学ぶ死の教養』

「2022年8月、妻がなくなった。」「なぜ妻はこのようなあっぱれな死を迎えられたんのだろう。」「本当にあっぱれな最期を迎えた。私は妻の最期に驚嘆し、なぜ妻がこのような最期を迎えることができたのか疑問に思うばかりだった。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1951年大分県生まれ、早稲田大学第一文学部卒業後、立教大学大学院博士後期課程満期退学フランス文学、アフリカ文学の翻訳家として活動するかたわら、受験小論文指導の第一人者として活躍する樋口裕一さんが書いた、こちらの書籍です。

 

樋口裕一『凡人のためのあっぱれな最期 古今東西に学ぶ死の教養』(幻冬舎新書)

 

この本は、61歳、癌で逝った妻の死に何を学ぶのかを問い、「凡人だからこそ嘆かず、恨まず、泰然と、あっぱれな最期を迎えられた」と伝えてくれる書です。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.妻のあっぱれな死

2.菫のようなふつうの人

3.先人に学ぶ様々な死生観

4.小さき人として生きるために

 

この本の冒頭で著者は、癌の発症から妻の死までを振り返って記述しています。

 

 

本書の前半では、「妻のあっぱれな死および「菫のようなふつうの人」について説明しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ ただ一人、泰然と逝く

◆ 頭がよくなくて、よかった

◆ どこが痛いかわからない

◆ あっぱれな最期の謎

 

◆ 人格者ではなく、ひつうの人だった妻

◆ 思っていたより早かったけど、仕方がない

◆ 菫ほどな小さき人に生まれたし(夏目漱石の句)

◆ 誰からも見られない小さな花

 

 

この本の中盤では、「先人に学ぶ様々な死生観」について解説しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 太陽も死も凝視することはできない

◆ 死んだらゴミになる

◆ 死しても永遠に生きる

◆ 遺伝子がすべてを決めている

 

 

本書の後半では、「小さき人として生きるためについて、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 人間も死後、土にかえる

◆ 自分はありふれた人間だ、と言い聞かせる

◆ プライドを抑え、安らかに死を迎える

◆ 物事にこだわらない、変えられないものはあきらめる

◆ 自然をもっと感じたい

 

この本の締めくくりとして著者は、「本書で紹介した妻の生と死が多くの人の生き方、死に方のヒントになってくれれば、こんなにうれしいことはない。」「そうなれば、妻も私がこの本を書いたことを許してくれるだろう。」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、古今東西に学ぶ死の教養に触れ、凡人のためのあっぱれな最期を考えてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3384日目】