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ブレンドン・バーチャード『人助け起業 ミリオネア・メッセンジャー』(ヒカルランド)

ブレンドン・バーチャード氏は、数々の成功者、ミリオネアを生んでいるエキスパート・アカデミーの創業者で、世界最高のビジネス・トレーナー、モチベーショナル・トレーナーのひとりと言われる。

 

本書は、ブレンドン氏の、これまで歩んでくる中で試行錯誤の上に習得した成功の秘訣を、集大成として述べたものだ。成功のためのノウハウを全て開示したものと言ってよい良書だ。

 

ブレンドン氏は、人々の成功を手助けする者をエキスパートやグルと呼び、誰でも自分の体験から得られた知恵、知識、世の人々に伝えたいメッセージによって稼げると説く。それを 「エキスパート産業」と呼ぶ。

 

我々の周囲には、自分が知らないだけで、数多くのエキスパート産業があり、多くの人々がその恩恵に預かって成功を獲得している。本書が初めて、自分のメッセージを発信するだけで100万ドル稼げる仕組みを公開している。

 

著者によれば、成功している無名のエキスパートは何万といる。 「エキスパート産業」 は間違いなく、世界で最も熱くエネルギッシュな産業のひとつだ。その魅力は以下の9つだ。

 

1.すべて自分の情熱と知識次第
2.「信頼関係と創造」 が仕事の中心
3.いつでもどこでも仕事ができる、今すぐにでも始められる
4.好きな人と仕事ができる
5.昇進昇級はプロモーション(販売促進)次第
6.収入は労働時間ではなく与える価値に比例する
7.大きなチームは必要ない
8.成功のためのツールは簡単で安い
9.どんな仕事よりも格段に儲かる

 

本書では、成功しているエキスパートと代表作して以下の面々を挙げている。いずれも著者の友人であり仕事仲間だ。

 

1.アンソニー・ロビンズ  『一瞬で自分を変える法』
2.スティーブン・コヴィー 『七つの習慣』
3.ジグ・ジグラー 『ポジティブ思考』
4.リック・ウォレン 『人生を導く5つの目的』
5.デヴィッド・バック  『自動的に大金持ちになる方法』
6.ジョン・グレイ  『ベストパートナーになるために』
7.マーク・ビクター・ハンセン 『こころのチキンスープ』

 

このように「エキスパート産業」で次々に成功者が出ているのは、情報産業化という、大きな時代の変化があるからだ。それは、以下の人々の書籍が証明してくれている。

 

1.トーマス・フリードマン 『フラット化する世界』
2.ダニエル・ピンク 『フリーエージェント社会の到来』
3.ティモシー・フェリス 『「週4時間」だけ働く』
4.リチャード・フロリダ 『クリエイティブ・クラスの世紀』

 

本書は、自分が得意とする分野のエキスパートとして独立起業し、それをうまくまとめて世の人々に分け与えることで成功するための決定版となる一冊だ。「エキスパート産業」 では、仕事というと次の2つしかない。

 

1.顧客との信頼関係を築き、彼らの欲求と熱望を理解する
2.有用な情報、コンテンツ、プロダクト ー つまり顧客の価値を高めるもの、要するに顧客に教える人生やビジネスの改善法ーを創り出す

 

それは 「情報のパッケージング」 と呼ばれる。要するに、自分のメッセージが顧客に届いて役立つように、記事、ウェビナー(ウェブ・セミナー)、ビデオ、オーディオ・プログラム、ワークショップ、コーチング・プログラムなどを創るということだ。

 

あなたも本を出したり、講演をしたり、ワークショップを運営したり、ライフ・コーチやビジネス・コーチになってオンライン・プログラムを始めたりすることができるようになる。ぜひ本書の一読を薦めたい。