「本当にキャッシュレスは私たちを豊かにしているのだろうか。」― 世の中が急速にキャッシュレス化へ向かう中で、あえて現金主義を貫き、自分の頭で考えることの大切さを説く一冊です。節約とは単にお金を使わないことではなく、自分にとって本当に価値あるものを見極める生き方であることを教えてくれます。

本日紹介するのは、1949年東京都生まれ、慶應義塾大学大学院博士課程修了後、ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授などを歴任し、日本書誌学・国文学を専門とする作家・書誌学者として活躍。『イギリスはおいしい』日本エッセイスト・クラブ賞『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』国際交流奨励賞『林望のイギリス観察辞典』講談社エッセイ賞を受賞するなど、数多くの著作を世に送り出してきた林望さんが書いた、こちらの書籍です。

林望『節約を楽しむ あえて今、現金主義の理由』(朝日新書)

 

本書は、キャッシュレス決済ポイント経済圏が当たり前となった現代において、「本当に得をしているのは誰なのか」という根本的な問いを投げかけながら、自分自身で考え抜く節約術を紹介しています。

 

本書は以下の5部構成から成っています。

1.キャッシュレス時代のお金との付き合い方

2.「当たり前」を疑ってかかる

3.何が一番の節約になるか

4.健康であることが、一番の節約

5.今あらためて節約と人生

 

本書の前半では、お金との付き合い方やキャッシュレス社会への疑問が語られています。主なポイントは以下の通りです。

◆ キャッシュレス時代だからこそ現金主義を貫く理由

◆ クレジットカードは必要最小限に絞る考え方

◆ プリペイドカードを上手に活用する方法

◆ ポイント還元の仕組みを冷静に見極める視点

◆ 「お得」という言葉に惑わされない判断力

 

この本の中盤では、世の中の常識を鵜呑みにしない生活哲学が紹介されています。主なポイントは次の通り。

◆「当たり前」を疑う習慣を持つこと

◆ ふるさと納税を利用しない理由

◆ 年金は受給開始と同時に受け取るという考え方

◆ 地元の信用金庫を利用する安心感

◆ 本当に価値あるものへ投資する重要性

 

本書の後半では、健康と人生を豊かにする節約術が語られています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 健康であることが最大の節約になる理由

◆ 毎日の食生活を大切にする習慣

◆ 長く愛用できる良い道具を選ぶ考え方

◆ 唯一価値を認めたサブスクリプションサービス

◆ 節約を人生の豊かさにつなげる生き方

 

本書の魅力は、「節約=我慢」という発想ではなく、「自分の価値観で選び、自分の頭で考える」という一貫した哲学にあります。

世の中ではポイント還元キャッシュレス決済が当然のように推奨されています。しかし著者は、その便利さの裏側にある企業のビジネスモデルや囲い込み戦略にも目を向け、本当に自分の利益になっているのかを冷静に考える姿勢を貫いています。

もちろん、すべての読者が著者の現金主義に賛同する必要はありません。しかし、「流行だから」「みんなが使っているから」という理由だけで選択するのではなく、自分にとって何が最適なのかを主体的に考える姿勢は、大いに学ぶ価値があります。実際、年金受給の方法については私は著者とは全く違う考え方を実践しています。

私自身も、資産形成定年後ライフスタイルについて発信する中で、「お金を増やす」だけでなく、「納得して使う」「無駄を減らす」ことの重要性を感じています。本書は、お金との付き合い方を改めて見直すきっかけを与えてくれる一冊でした。

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では、今日もハッピーな1日を!【4162日目】