「少子高齢化による人口減少に加えてコロナ禍に襲われた日本に、逆転のシナリオはあるのか」と問いかけ、今までの常識を一切捨てて「戦略的に縮む」ことを提唱している本があります。
本日紹介するのは、1963年生まれ、中央大学卒業の作家、ジャーナリストで、人口減少対策総合研究所理事長、高知大学客員教授、大正大学客員教授の河合雅司さんが書いた、こちらの書籍です。
河合雅司『コロナ後を生きる逆転戦略』(文春新書)
この本は、働き方や人生設計にも変化が及ぶ「戦略的に縮む」ためにすべきことを40代~60代を年齢ごとに区分して整理して提示している書です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.先進国脱落ニッポンの逆転戦略
2.日本企業は「高品質・低価格」を捨てよう
3.コロナ後に勝つビジネスパーソンの働き方
4.縮小ニッポンの新しい生活様式と街づくり
5.「人生の未來年表」で戦略的に生き抜く
この本の冒頭で著者は、「人口減少と少子高齢化」による衰退をコロナ禍が加速させた、と述べています。
そうした中で著者は、「コロナ禍を逆手にとって戦略的に未来を再構築しよう!」と呼びかけています。
本書の前半では、日本企業が「高品質・高価格」を捨てることを提言しています。主なポイントは次の通り。
◆ 富士フィルムは、画像診断技術から医療機器、ヘルスケア事業に
◆ オリンパスは、世界一の内視鏡会社へ
◆ 大日本印刷は、化学メーカー、断熱ボックスを手がける
◆ グンゼは、ペットボトル用シュリンクフィルム、パソコン用タッチパネル、手術用縫合糸へ
◆ メガネフレームの鯖江市はチタン技術を生かして手術用ハサミやピンセットへ
この本の中盤では、「コロナ後に勝つビジネスパーソンの働き方」について提言を行っています。主なポイントは以下の通り。
◆ 副業OKで会社に縛られない働き方を
◆ 70歳定年制へ進む一方で、社員の選別が進む
◆ テレワークで勤務時間の長さより利益への貢献度で評価される
◆ 給料を上げたければ、リスキリングを
本書の後半では、「縮小ニッポンの新しい生活様式と街づくり」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆「終の棲家」は、通勤利便性ではなく、街というコミュニティーで選ぶ
◆ 一戸建てかマンションかは、永遠のテーマ
◆ 地元に持続可能なビジネスがあること
◆ 高齢者を集住させて公共サービスのコストを下げる
この本の締めくくりとして著者は、40代、50代、60代で「年代別マネジメント計画」を立てることを提言しています。各年代の計画は次の通り。
◆ 40代は、「人生の未來年表」を作り、70代まで収入が得られるようにしておく
◆ 50代は、自分の資産・人脈・スキルを棚卸しし、生活スタイルを断捨離する
◆ 60代は、生活スタイルをシンプルにして可処分所得を増やす
あなたも本書を読んで、縮小ニッポンで勝つための「逆転戦略」を学び、戦略的に縮む人生設計を作ってみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2576日目】