書評ブログ

『一瞬で印象を操るズルい話し方』

「残念ながら、実際の社会においては、最初の印象を挽回するチャンスが与えられないことのほうが多い」と述べて、うまく印象を操作して成功をつかんでいる人たちも多くいる、と提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1963年名古屋生まれで、萩本欽一さんも所属する浅井企画で芸人になり、コピーライターに転身、その後デザイナーに転職して、名古屋に小さな眼鏡店をオープン、現在は株式会社浅野屋代表取締役、一般社団法人日本マインドリーディング協会理事、日本ビジネス心理学会上級マスター岸正龍が書いた、こちらの書籍です。

 

 

岸正龍『一瞬で印象を操るズルい話し方』(きずな出版)

 

 

この本は、実績のない人にとって、心理学を用いたハッタリこそ最強のスキルとなることが実感できる書です。

 

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

 

1.はじめに バカ正直は損をする社会

 

2.印象を操作して相手の心を開かせる「バイアス・コントロール」

 

3.相手の興味を誘導して行動を促す「イメージ・マイニング」

 

4.相手の信頼を勝ち取り支配すらできる「フェイク・イット「

 

5.おわりに

 

 

 

この本の冒頭で著者は、私たちは「事実」よりも「印象」により強く引っ張られるのですから、人生で得をつかみたいなら、ハッタリも含んだ心証操作は必要不可欠です、と述べています。

 

 

 

とくにバイアスをうまくコントロールすることは大事で、ポイントは以下の通りです。

 

 

◆「自分はバイアスに基づいて判断している」と自覚できないところがバイアスの怖いところ

 

◆ 人はぜんぜん論理的に考えていない

 

◆ バイアスという結果を生み出している大きな原因が「ヒューリスティック」(=もっともらしさ)

 

◆ 人はギャップに興味を抱く

 

 

 

◆ ギャップの説明は、「相手に質問されて初めて」話さなければいけない

 

◆ 自分の自由が奪われたと感じたとき、それを回復しようとして生じる心理作用「心理的リアクタンス」を意識する

 

◆ 相手から「質問」を引き出す

 

◆ 相手の頭のなかに「?」を生むこと

 

 

 

上記の「質問を引き出す」手順以下の3ステップになります。

 

 

1.バイアスのギャップを使って、相手に興味を持たせる

 

2.すると相手は「どうして○○なんですか?」と質問したくなる

 

3.その質問に答える形で「自分がアピールしたいこと」を話す

 

 

 

続いて、「イメージマイニング」という、相手の行動を操作する技術について解説されています。

 

 

 

ポイントは以下の通りです。

 

 

◆ イメージは記憶に深く刻まれる

 

◆ 人間の行動のほとんどは無意識が決定している

 

◆ BGMがあるだけで売上が変わる

 

 

 

◆ そこに「目」があるだけで行動が変わる

 

◆「におい」や「天気」も人の行動を操る

 

◆ イメージトレーニングは実際のトレーニングと同じ効果がある

 

 

 

さらに、イメージ・マイニングの手法次の5種類ある、と著者は説明しています。

 

 

◆ ファクト

 

◆ シミリ

 

◆ アナロジー

 

◆ ショート・メタファー

 

◆ ロング・メタファー

 

 

 

本書の終盤では、最後の一押しが必要なことを著者は強調しています。人間にはホメオスタシス(恒常性維持機能)と呼ばれる現状を維持したい特性があるからです。

 

 

 

この本の最後で著者は、ズルい話し方の三大前提を以下の通り、話しています。

 

 

1.人は、バイアスのかかった眼鏡を通してしか他人を判断できない

 

2.人は、自分が興味を持ったこと以外には心のドアを開かない

 

3.人は、他人からの提案には、心理的リアクタンスを抱く

 

 

 

あなたも本書を読んで、一瞬で印象を操るズルい話し方を学んで実践してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!