書評ブログ

『ウクレレきよしの歌謡医学エッセイ 歌は世につれ予は歌につれ』

「懐かしのメロディーにはよりよく生きるヒントが隠れている」と述べて、「ストレートに言うと角が立つこともあるので、音楽エッセイという形や、歌に思いを乗せて表現するという手段で気持ちを放出しています。」として出版した歌謡医学エッセイがあります。

 

 

本日紹介するのは、沖縄県那覇市出身、徳島大学大学院、林道倫精神科神経科病院、東京都立松沢病院、沖縄県立精和病院勤務を経て、2001年クリニック開院、内観療法、催眠療法、心理教育、認知行動療法、心理劇、EMDR、ブリーフセラピー、解決志向アプローチ、ポジティヴ心理学など多くの心理療法を好む精神科医長田清さんが書いた、こちらの書籍です。

 

長田清『ウクレレきよしの歌謡医学エッセイ 歌は世につれ予は歌につれ』(幻冬舎MC)

 

 

この本は、歌に心躍らせ感情移入し、その時代時代を生きてきた著者が、歌や音楽にまつわるエピソードをいろいろと思い浮かべて、好きな歌のことをいろいろと書いた書です。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.春の章

2.夏の章

3.秋の章

4.冬の章

 

 

この本の冒頭で著者は、「この本は医学専門書ではなく、一般の方々、私の家族・友人・知人、そして音楽やユーモアを愛する方々に、私のつぶやきを聞いてもらいたいとまとめたものです。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「春の章」として、8曲のエピソード「ウクレレとの出会い」などを記しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆「マイウェイ」のように、自分の信じるままに生きてきたと思える人生を

◆「うそ」に直観力を感じる

◆ 未来からの手紙は自分の夢が実現した想定で書くので楽しいし、実現する

◆「夢の途中」「世界にひとつだけの花」は解決志向アプローチ

◆ 合同新年会でウクレレ演奏をしたのをきっかけにウクレレ教室に入門

 

 

この本の中盤では、「夏の章」の7曲および「秋の章」の7曲に関するエピソードと教訓、後日談が紹介されています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 苦しい時こそ「レット・イット・ビー」であるがままに、マインドフルネス

◆ 忘れたくないのに忘れ、思い出したくないのに思い出す、記憶の複雑な仕組み

◆ 「みずいろの手紙」「水色の恋」「みずいろの雨」にあるみずいろは涙色

◆ 母の米寿の祝いでウクレレ演奏

 

◆「道化師のソネット」に見るユーモアとウィットが人を笑わせ、救い、癒してくれる

◆「心のこり」は自分の愚かさに呆れる自責の念

◆「ザッツ・オーライ」でデビューしたプレスリーのファンに

◆「私は泣いています」より、ラフターヨガ(笑いヨガ)で元気で幸せに

 

 

本書の後半では、「冬の章」の8曲にまつわるエピソードや教訓が語られています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆「年上の女」か「年下の男の子」か

◆「粋な別れ」は心理学でいうリフレーミング(視点を変えて前向きな意味づけ)

◆「リリース・ミー」は思い込みや知識不足による偏見・差別からの脱却

◆「ここに幸あり」「幸福論」はポジティブ心理学の喜び、没頭、人間関係、意味づけ

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「青春の余韻」をテーマに、「現実の風景は様変わりしても、青春時代の過去の映像は少しも変わらず、わが胸の内に当時のまま残っている。」と述べています。

 

 

そして、「歌は世相を反映し、社会全体の価値観やトピックが取り込まれています。」「歌詞だけでなく、メロディーや曲調さえもその時代を映し出しています。」と述懐していて、心から共感します。

 

 

あなたも本書を読んで、著者が描く歌やウクレレの世界を追体験して、改めて自らの人生を振り返ってみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2705日目】