「この歳になって学歴をもらっても、ほとんど意味はないのです。将来を考えずに、ただただ今知りたいことを勉強することの楽しさは、一度味わったら止まらなくなります。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1956年北海道函館市生まれ、23歳で大学を卒業後、金融機関に36年間勤務、56歳になってから会社勤務のかたわら手探りで受験勉強を続け、59歳で京都大学経済学部に合格、入学後は4年間で卒業に必要な専門科目の単位数の1.4倍、120単位を取得、卒業式では学業成績が評価されて経済学部卒業生の代表として総長から学位記を授与されて、現在は京都大学大学院経済学研究科博士後期課程在学中の瀧本哲哉さんが書いた、こちらの書籍です。
瀧本哲哉『定年後にもう一度大学生になる 一日中学んで暮らしたい人のための「第二の人生」最高の楽しみ方』(ダイヤモンド社)
この本は、中高年の皆さんがもう一度大学に入りたいと思ったときに直面する課題に、どう対処したらいいのか、著者の体験を踏まえて伝えてくれる書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.はじめに 「学び」そのものが目的になると、大学生活はこのうえなく楽しい
2.「二度目の大学生」は第二の人生を豊かにする
3.大学生になって新たな自分に出会う
4.おすすめは「学部」からの入り直し
5.お金・家族・健康のこと
6.中高年が大学合格を勝ち取る秘訣
7.人生二度目の大学受験体験記
8.おわりに 幅広い年齢層の入学が増えれば、大学はもっと活性化する
この本の冒頭で著者は、「二度目の大学生という生き方は、知的好奇心を存分に満たしてくれるものであり、若者との交わりを通じて、第二の人生を心豊かにしてくれるものである」と述べています。
本書の前半では、「二度目の大学生は第二の人生を豊かにする」および「大学生になって新たな自分に出会う」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 大学の図書館は「知の宝庫」
◆ 共通の目標があれば、若者は中高年を受け入れる
◆ 第二外国語は、異文化に触れる絶好の機会
◆ 会社勤務で培ってきた「土地勘」が理論の理解を助けてくれる
◆ 大学は学問をする場で、年齢は関係ない
◆ 中高年が大学を卒業してからも人生は続く
◆ 学生寮での共同生活は、若者と交流する絶好の場
◆ 大学での学びは、人生観を変える力を秘めている
この本の中盤では、「おすすめは学部からの入り直し」および「お金・家族・健康のこと」について考察しています。主なポイントは次の通りです。
◆「学部入学」の3つの魅力:①幅広い専門科目を学べる、②文系・理系の枠を超えた教養科目、③若者との交流が学生生活を豊かに
◆ 特定の専門分野を深める「大学院進学」
◆ 学生寮の自炊生活で妻のありがたさを知る
◆ 大学に入ると、心身ともに健康的な日常生活
本書の後半では、「中高年が大学合格を勝ち取る秘訣」および「人生二度目の大学受験体験記」について、著者の体験を紹介・解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 独学で効率的な受験勉強をするポイントは、①人生経験が得点につながる科目を選択、②予備校の模擬試験をフル活用する
◆ 政治経済、現代文、小論文・総合問題は人生経験が得点につながる
◆ センター試験対策では、科目別に工夫して学習
◆ 京都大学の個別試験対策では、英語と国語の記述試験対策
この本の締めくくりとして著者は、「幅広い年齢層の入学が増えれば、大学はもっと活性化する」と述べています。
そして、定年後にもう一度入学する大学は、「学びたいことをひたすら学ぶ場」であると同時に、「若者と世代を超えた交流ができる場」でもあると著者は言います。
あなたも本書を読んで、一日中学んで暮らしたい人のための「第二の人生」最高の楽しみ方である、「定年後にもう一度大学生になる」というライフスタイルの選択肢を考えて、実践してみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2817日目】