書評ブログ

『戦略がすべて』で戦略的な生き方を学ぶ

「バカは市場で勝ち残れない」と喝破している書があります。本日紹介したいのは、東京大学法学部を卒業、マッキンゼー&カンパニーを経て独立し、現在は京都大学客員准教授である瀧本哲史さんが書いた、こちらの新刊新書です。

 

 

瀧本哲史『戦略がすべて』(新潮新書)

 

 

 

この本は、ビジネス市場、芸能界、労働市場、教育現場、国家事業、ネット社会など、どの世界にも各々の「ルール」と成功の「方程式」が存在することを指摘しています。

 

 

そして、「ムダな努力を重ねる前に、戦略を手に入れて世界を支配する側に立て」と、著者は提唱しています。

 

 

デビュー作『僕は君たちに武器を配りたい』がベストセラーとなった稀代の戦術家である瀧本哲史さんが、AKB48からオリンピック、就職活動、地方創生まで社会の諸問題を緻密に分析しています。

 

 

この本は、私たちが取るべき選択を示唆し、現代資本主義社会の「勝者の書」であり、「攻略法」でもあります。

 

 

 

本書は以下の7部構成から成っています。

 

 

1.ヒットコンテンツには「仕掛け」がある

 

2.労働市場でバカは「評価」されない

 

3.「革新」なきプロジェクトは報われない

 

4.情報に潜む「企み」を見抜け

 

5.人間の「価値」は教育で決まる

 

6.政治は社会を動かす「ゲーム」だ

 

7.「戦略」を持てない日本人のために

 

 

上記の各構成の小項目ごとに、「まとめ」が最後に示されていて、本書で提唱する「論点」と「要約」が分かりやすく整理されています。

 

 

著者の瀧本さんの主張は明確で、「戦略」の考え方やその背景も明確に説明されていて、スッと頭に入ってきます。これほどすっきりと、複雑な現代社会の諸問題を鋭く切って分析した書は少ないでしょう。

 

 

各項目の分析や結論を読み進めていくと、私のメンターのひとりである大前研一さんの切り口を彷彿とさせます。さすがに同じマッキンゼー&カンパニー出身です。

 

 

 

本書の冒頭に出てくる「人」を売るビジネスの「三つの壁」は、以下の3つですが、言われてみればまさにこうした難しい宿命を負っていることに納得させられます。

 

 

1.どの人材が売れるか分からない

 

2.稼働率の限界

 

3.売れれば売れるほど契約の主導権や交渉力がタレント側に移る

 

 

そうした「壁」がある中で、人材をまとめ売りする「システム」を作ること、すなわち「プラットフォーム」を作り、そのシステムごとにまとめて売ろうという考え方で売り出しているAKB48は、実によく考えられたシステムです。

 

 

ここでいう「プラットフォームビジネス」とは、他の事業者にビジネスを行うシステム(プラットフォーム)を提供し、その場における取引量が増えると、その場を提供する事業者に利益が落ちるように設計されたビジネス、ということです。

 

 

 

プラットフォームビジネスの関係者は、①顧客、②プラットフォームのプレーヤー(運営者)、③プラットフォームの参加者になりますが、運営側のプレーヤーの事業は次の三要素から構成されています。

 

 

◆ 集客

 

◆ ビジネスモデルの提供

 

◆ プラットフォームの管理

 

 

まずは、プラットフォームに明確なブランド価値をつけ、コンテンツを提供する参加者のビジネスにプラスになるようにすることです。

 

 

プラットフォームビジネスが優れているのは、運営側が地道な営業活動をしなくても、顧客のネットワーク効果によって相乗的に規模が拡大していく可能性があることです。

 

 

さらにひとたび、これまでにない新しいプラットフォームを構築できれば、一人勝ちの状態、すなわち独占を続けやすいことが有利な点です。

 

 

本書には、この後も現代資本主義社会の複雑な仕組みを鋭く切って分析し、有効な「戦略」を提示していきます。あなたも本書から「戦略」を学び、勝者の仲間入りを目指しませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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