「投資の前に、そもそも “お金とは何か” を理解しているか?」― そんな本質的な問いを突きつけてくる一冊です。

本日紹介するのは、一橋大学経済学部卒、ノムラ・バンク・インターナショナルPLC(英国ロンドン)にて為替ディーラー、デリバティブを使った新商品の開発・販売に従事する。野村證券業務審査部(現リスクマネジメント部)にてデリバティブ取引に関するカウンターパーティークレジットリスク管理、個別企業クレジット分析・調査を担当。ノムラ・インターナショナル(ホンコン)LIMITEDにて発行体の引受審査などアジア・パシフィックの非日系リスク管理部門を統括。チェース・マンハッタン(当時)にて、東京支店審査部長。同行のアジア・パシフィック部門におけるデリバティブ取引信用リスク数量化・管理業務の責任者を兼任。また、99年から01年まで、明治大学非常勤講師を兼任。野村證券金融市場本部チーフクレジットアナリスト、同社グループのクレジットリスク分析チームを統括、クレジット投資ストラテジーを作成。野村キャピタルインベストメント審査部長、M&A企業買収に関する融資業務の審査責任者ののち、バークレイズ証券クレジットトレーディング部ディレクター。社債やローンなどアジアのクレジットに関する投資・トレーディングを世界のヘッジファンドと共に主導する。その後みずほ証券金融市場本部シニアエグゼクティブ。社債のトレーディング、ヘッジファンド対応で世界を相手にクレジットビジネスの統括管理を行う。2021年より独立して土屋アセットマネジメントを創立するなど、一流金融機関で30年以上にわたり世界の投資・クレジットビジネスの最前線に立ってきた実務家、土屋剛俊さんが書いたこちらの書籍です。

土屋剛俊『お金以前』(日経BP)

この本は、投資テクニックや節税ノウハウといった「枝葉」の話ではなく、「お金とは何か」「資本主義とは何か」という “根っこ” から金融リテラシーを鍛える一冊です。

本書は以下の9部構成から成っています。

1.お金のことを知るなら「資本主義」から

2.「お金」の本質を知っておく

3.証券会社、銀行、保険会社のセールスの話は聞かない方がいいのか

4.「お金を借りること」の本当の意味

5.投資以前 行動する前に知っておくべきこと

6.外国(特にアメリカ)に投資するとはどういうこと?

7.日本の経済は今どんな状態なのか

8.本当の「景気」を読む

9.歴史から学ぼう!

 

本書の前半では、「お金」と「資本主義」の本質が徹底的に解説されます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 資本主義は「価値を価格に変える仕組み」である

◆ すべての判断は自分なりの「プライシング」に基づく

◆ お金は実体ではなく「信用」の上に成り立つ

◆ 銀行の仕組みを理解するとお金の正体が見える

◆ 金融機関の話を鵜呑みにすると損をするリスクが高い

 

この本の中盤では、借金・投資・国際金融といった実務的テーマが「原理」から解説されます。主なポイントは次の通り。

◆ 借金は「時間を買う行為」であり複利が本質

◆ 投資は短期の値動きではなく長期視点が重要

◆ FXなどはシンプルに見えて非常にリスクが高い

◆ 海外投資はリターンだけでなくリスクも理解する必要がある

◆ アメリカ投資も「永遠に安全」ではない

 

本書の後半では、日本経済と歴史から「お金の本質」を読み解きます。主なポイントは以下の通りです。

◆ 日本経済は単純な「破綻論」では語れない

◆ 国債や経常収支を見ることで全体像が理解できる

◆ GDPは必ずしも実態経済を正確に表さない

◆ バブル崩壊やリーマンショックは重要な教訓

◆ 歴史を知ることで長期的な視点が身につく

 

「お金で失敗する人」は、知識が足りないのではなく、「前提」を理解していないケースが多い。

本書は、投資初心者から中級者まで、すべての人にとって “土台” となる金融リテラシーを養うための一冊です。特に、これから資産形成を本格的に始めるビジネスパーソンにとっては、「まず読むべき一冊」と言えるでしょう。

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では、今日もハッピーな1日を!【4102日目】