「多くの人は『脳にとって何がよくないか』を知らないから、脳に悪い習慣から逃れられないのです。」「『脳に悪い』と知りながら、そのことを続けるのは、かなりむずかしいからです。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1939年富山県生まれ、日本大学医学部卒業、同大学大学院医科学研究科博士課程修了後、マイアミ大学医学部脳神経外科、同大学救命救急センターに留学、1993年に日本大学医学部付属板橋病院救命救急センター部長、日本大学医学部教授、マイアミ大学脳神経外科生涯臨床教授、日本大学大学院総合科学研究科教授を経て、同大学名誉教授の林成之さんが書いた、こちらの書籍です。
林成之『図解 脳に悪い12の習慣』(幻冬舎)
この本は、脳の仕組みを解き明かし、脳が持つ本来の力をフルに発揮する方法を探求してきた著者が、「考え、記憶し、それを活用する脳の仕組みにもとづき、脳の力を挽き出す」のに適した順番で構成されている書です。
本書は「脳に悪い12の習慣」ごとに、以下の12部構成から成っています。
1.すぐ「おもしろくなさそう」と思う
2.「面倒くさい」が口グセになっている
3.何でもいわれた通りにする
4.スマホをよく見る
5.効率ばかり考える
6.やりたくないことを我慢してがんばる
7.「もう無理だ」とあきらめる
8.他人の立場をあまり考えない
9.身体をあまり動かさない生活をしている
10.ラクな姿勢でいることが多い
11.好きなものばかり食べる
12.「年だから」とすぐあきらめる
この本の冒頭で著者は、「最近ではスマホの見すぎで、多くの人が自分の頭を使って考えることをせず、ただただ情報を受け取るだけになっているのではないでしょうか。それでは脳機能は衰える一方です。」と指摘しています。
本書の前半では、「すぐおもしろくなさそうと思う」「面倒くさいが口グセになっている」「何でもいわれた通りにする」および「スマホをよく見る」について、次のポイントを説明しています。
◆ 脳の4つの本能「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」「伝えたい」
◆ 脳にとって「関心を持つこと」が大切
◆ 自己保存と統一・一貫性が脳のクセ
◆「好き」「おもしろい」ことを増やすことが重要
◆グチなど否定的な言葉は脳に悪影響
◆「好奇心脳」を全開にしよう
◆ 笑顔でいると脳の働きがよくなる
◆「嫌い」という感情を「好き」に変える
◆ 目標を紙に書いて部屋に貼る
◆ 締め切り、期限はなるべく短くする
◆ 腹式呼吸でいい緊張感を
◆ プロセスを大事にするといい結果が
◆ スマホを見すぎると「考える力」が弱くなる
この本の中盤では、「効率ばかり考える」「やりたくないことを我慢してがんばる」「もう無理だとあきらめる」および「他人の立場をあまり考えない」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆「心の質」は思考の質や感情の質と密接に関係
◆ 本を読み、自分が考えたことをアウトプットする
◆ あきらめると脳は働かなくなる
◆「今やれること」を今やる
◆ 感情を込めないと人に伝わらない
◆ 目標を共有すると、考えが伝わる
◆ ほめるだけで相手の脳は活性化する
◆ 利他の精神を持って行動すると、脳は幸せを感じる
◆ 貢献という使命感を持つと本能が磨かれる
本書の後半では、「身体をあまり動かさない生活をしている」「ラクな姿勢でいることが多い」「好きなものばかり食べる」および「年だからとすぐあきらめる」について解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 左脳で考えたことを画像や映像にすると脳が活性化
◆ 姿勢が悪いと脳力が弱くなる
◆ 抗酸化作用のある食品を多く食べる
◆ バランスの良い食生活を
◆「腹八分」で脳の血流を良くして記憶力を上げる
◆ 発芽野菜と緑茶で脳神経細胞を活性化
◆ 腸を鍛えて、脳の「幸せ力」をアップ
◆ 新しいことに積極的にチャレンジすると、脳じゃ成長する
◆ 人生を下り坂だと思わない
あなたも本書を読んで、「脳に悪い12の習慣」を学び、悪い習慣を止めて脳のパフォーマンスを上げてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2954日目】