書評ブログ

『人生100年時代の経済』

「企業が高齢者向けビジネスで成功するのは、高齢消費者が本当は何を望んでいるのかー生命や安全のために必要なものではなく、彼らをわくわくさせ、幸福にするものーを理解しなければならない」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)エイジラボ所長で、人口動態の変化、テクノロジー、社会動向、消費者行動がビジネスや政府のイノベーションに与える影響を専門とするジョセフ・F・カフリンさんが書いた、こちらの書籍です。

 

ジョセフ・F・カフリン『人生100年時代の経済』(NTT出版)

 

 

この本は、老齢期という概念そのものを書き換えるという試みを探求している書です。

 

 

本書は以下の9部構成から成っています。

 

1.長寿命化のパラドックス

2.老いの歴史

3.老いにまつわり神話

4.女性のつくる未来

5.世代分離か、世代統合か

 

6.攻めの共感戦略と超越的デザイン

7.健康と安全と発送の転換の勝利

8.幸福の追求

9.人生100年時代の生きがいの追求、そして遺産

 

 

この本の冒頭で著者は、「人口の高齢化と国としての繁栄を共存させるには、起業の敏捷なフットワークと誤った思いこみを乗り越えていく覚悟が必要です。」と述べています。

 

 

本書の前半では、長寿命化のパラドックス」「老いの歴史」および老いにまつわり神話」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 国が老いるのは、①寿命が長期化、②出生率の低下、③高齢者(65歳以上)比率の上昇

◆「老い」は悪という誤解

◆ 社会保障制度の時代

◆ 退職(リタイア)という開拓地

 

◆ シニアフードの大失敗

◆ 若い人の方が生き方がシンプル

◆ 高齢者が何を望むかの準備ができていない

◆ 高齢者は治療すべき不健康な存在という決めつけ

 

 

この本の中盤では、女性のつくる未来」および世代分離か、世代統合か」について、次のポイントを解説しています。

 

◆ 高齢消費者市場に与える女性の影響

◆ 老齢期の女性、男性とイノベーション

◆ 女性用プロダクトにした失敗

◆ 消費者のジョブ

 

◆ ザ・ビレッジのライフスタイル

◆ 平等と対立

◆ 世代統合型のビーコンヒル・ビレッジ

◆ ドイツ、スイスの支援付き住宅、イギリスのホームシェア

 

 

本書の後半では、攻めの共感戦略と超越的デザイン」「健康と安全と発送の転換の勝利」「幸福の追求」および人生100年時代の生きがいの追求、そして遺産」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 超越性をデザインする

◆ 魔法の機械

◆ 見えないテクノロジーと見えない技術者

◆ 健康や安全に関するプロダクト

 

◆ 社会関係資本と人的資本

◆ 将来の高齢者像を輝かせる

◆ 最高の自分になれ

◆ あなたの遺産

 

 

あなたも本書を読んで、急成長する高齢者市場を読み解いてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2956日目】