書評ブログ

『働くための「話す・聞く」 コミュニケーション力って何?』

「コミュニケーションは難しいものではないのです。怖くなんかない。きっとあなたにもできますよ。」と述べて、仕事上の「コミュニケーション力」とは何かをさまざまな職業の人にインタビューしてまとめた本があります。

 

 

本日紹介するのは、1960年山口県生まれ早稲田大学教育学部卒業、企業で人事教育などを経験した後、出産を機に退社、独立して、日本初のキャリアコンサルタントとなり、以後30年近くにわたり大学生の就職指導を行い、その他多くの講演、研修、執筆などで活躍しているハナマルキャリア総合研究所代表CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)上田晶美さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

上田晶美『働くための「話す・聞く」 コミュニケーション力って何?』(ぺりかん社)

 

 

この本は、「コミュニケーション力」が、社会に出て働く上で、どういうふうに必要とされるのかを解き明かしたいという狙いで、多岐にわたる職業の方へのインタビューを交えて書かれた書です。

 

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

 

1.なぜ今コミュニケーション力なのか?

 

2.あいさつがすべての始まり

 

3.自分らしく話そう

 

4.聞く姿勢を大切に

 

5.積極的に聞こう

 

 

 

この本の冒頭で著者は、なぜ今コミュニケーション力なのかという問いに対して、次の3つの理由を挙げています。

 

 

◆ 「話す・聞く」の苦手な人が増えている

 

◆ 仕事は言葉を伝え合うことから(=話す・聞くの「キャッチボール」で成り立っている)

 

◆ 口べたでも大丈夫! 話が伝われば(=うまくなくていい。話し方より話の中味)

 

 

 

続いて、標準的なコミュニケーション能力を身につける上で、あらゆる場面で以下の「対面コミュニケーションの基本」が大切だ、と説明しています。

 

 

◆ あいさつ(第一印象)

 

◆ 自分らしく話す

 

◆ 聞く姿勢

 

◆ 積極的に聞く

 

 

 

また、航空会社、総合商社、メーカーなど様々な職業の方へのインタビューを通して、コミュニケーションに大切なポイントとして、以下の行動が紹介されています。

 

 

◆  身だしなみ、あいさつ、お辞儀、視線【第一印象に気をつかう】

 

◆ 笑顔であいさつ、自分から声をかける、自分をさらけ出す【打ち解ける】

 

◆ 事前に練習する、自信をもって話す、まず勉強、確かな知識を【人に説明する】

 

◆ 相手が困っていることを知る、相手のメリットを考える、自分なりのストーリーを用意【人に提案する】

 

 

 

◆ 自分の言葉はない、体験と気持ちだけは自分のもの、人に伝わる平凡な言葉で【自分らしく話す】

 

◆ 相手の気を上げる、人と違う角度から考える、納得すると人は笑う【笑いを取る】

 

◆ 笑顔で聞く、不安な部分は聞き直す、1つ2つの余計な話で心が開く【安心する聞き方】

 

◆ 相手の心に耳を傾ける、うなずき方にもいろいろ、相手を否定しない【傾聴】

 

 

 

◆ そうですね、なるほど!、おっしゃるとおり!【相手を肯定する】

 

◆ 自分を皮膚の中に閉じ込めない、自分の境界をここまでと決めない、ふわふわと他人の中に漂っていく【他人を理解する】

 

◆ 相手との共通点をさがす、恥ずかしい部分をさらけだす、ウソをつかない【雑談】

 

◆ 何度も通うと心は開く、年配の人は子どもと手柄話から、最後は忍耐力で【聞き出す】

 

 

 

また本書では、各章の最後に「コラム」として、よく相談が寄せられるコミュニケーションのテーマについて、わかりやすい解説が記されていて参考になります。以下のテーマです。

 

 

◆ 初対面で打ち解けるには?

 

◆ 苦手な人とどうつきあう?

 

◆ 雑談のコツ

 

◆自分の意見を伝える

 

 

 

あなたも本書を読んで、働くための「話す・聞く」がメインとなるコミュニケーション力について考えてみませんか。

 

 

 

2020年12月13日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第182回】働くための「コミュニケーション力」にて紹介しています。

 

 

 

 

 

毎日1冊、ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。

 

 

 

 

では、今日もハッピーな1日を!【2427日目】