書評ブログ

『ジェロントロジーで学ぶ 40代、50代からの働き方』

「定年後がない、後輩世代のための本」「ああならないための、自分たちのための本」、そして「高齢者のためだけではない、ジェロントロジーの本」と呼べる一冊があります。

 

 

本日紹介するのは、産業カウンセラー、健康管理士、余暇開発士で、自分楽 代表取締役、一般社団法人日本産業ジェロントロジー協会 代表理事崎山みゆきさんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

崎山みゆき『ジェロントロジーで学ぶ 40代、50代からの働き方』(日経BP社)

 

 

この本は、「能力」には加齢によって伸びる「結晶性能力(結晶性知能)」と、衰えていく「流動性能力(流動性知能)」という二つがあり、これらの使い分けをマスターすれば、40代、50代でも仕事上で優位に立ち、自分のキャリアを開発できる、と提唱している書です。

 

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

 

1.歳をとっても伸びる能力がある

 

2.「ジェロントロジー」をビジネスに生かす

 

3.「任せる」「断る」で結晶性能力を伸ばす

 

4.人生後半からの結晶性能力開発

 

 

 

この本の冒頭で著者は、米国の老年学者のロバート・バトラーが提唱した「エイジズム」(=年を取っているという理由で高齢者たちを組織的に一つの型にはめ差別すること)が日本ではとくに強く見られる、と述べています。

 

 

 

続いて、ジェロントロジー(老年学・加齢学)という米国生まれの学問について説明していて、これはよく「アンチエイジング」と間違えられるのですが、むしろ逆のコンセプトで、「サクセスフルエイジング」といって歳を重ねて豊かになるという発想です。

 

 

 

そして、本書では40代、50代からのキャリアや働き方について、次のように提言しています。

 

 

◆ 40歳を過ぎるころから、個人のキャリアに身体的、精神的な変化が大きな影響を及ぼす

 

◆ ライフスタイルのあり方(健康面、経済面、余暇の過ごし方)

 

◆ たった一人のキャリアコンサルタントへの相談では不十分

 

◆ 行動体力(行動を起こす・維持する・調整する)と防衛体力(ストレスに対する抵抗力・免疫力)

 

 

 

◆ 40歳代からは「任せる」「断る」が必要

 

◆ 任せる力を育む「自己肯定」と「他者肯定」

 

◆「ジョハリの窓」で、対人関係地図を知る

 

◆ アサーティブな対応

 

 

 

この本の後半には、人生後半からの「結晶性能力」の開発について、以下の方程式や「結晶性能力」を伸ばす方法が記されています。

 

 

◆ 知識+体験 = 経験→知恵 = 結晶性能力

 

◆ 物から心に価値観を変える

 

◆ QOL(Quality Of Life = 生活の質)向上

 

 

 

また上質な生活を作る条件として、次の8つを挙げています。

 

 

1.健康

 

2.経済

 

3.仕事

 

4.余暇

 

 

5.家族

 

6.住環境

 

7.学習活動

 

8.社会活動

 

 

 

さらに、この本の最後で著者は、以下のことを提唱しています。

 

 

◆ コミュニケーション能力を伸ばす余暇開発

 

◆ 知識を補うリカレント教育

 

◆ 三つの健康づくり(体の健康・心の健康・社会性の健康)

 

◆ 生き残るために自分を変える

 

 

 

あなたも本書を読んで、ジェロントロジーで学ぶ40代、50代からの働き方を実践してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!