書評ブログ

『デンマークのヒュッゲな生活空間』

日本の九州ほどしかない北欧の小国デンマーク「世界一幸せな国」と言われています。日本の21世紀のライフスタイルを考えるヒントとして、デンマークの「ヒュッゲ(hygge)」な暮らし方や生活空間について考察した本があります。

 

 

本日紹介するのは、住居学を専門とする、和洋女子大学生活科学系教授中島朋子さんほかが書いた、こちらの書籍です。

 

 

中島朋子『デンマークのヒュッゲな生活空間-住まい・高齢者住宅・デザイン・都市計画』(萌文社)

 

 

この本は、デンマークの「ヒュッゲ」な暮らし、生活空間というキーワードでつながった6名の研究者が執筆者となり、それぞれの専門の研究成果を記して編集した書です。

 

 

デンマークを中心とした高齢者住宅の研究を重ねて来た小川裕子・正光夫妻、人と地球にやさしいエコハウスなどの研究をする丸谷博男さん、持続可能なためのインダストリアル・デザインをする福田成美さん、都市計画を専門とし「コンパクトシティ」を日本に紹介した海道清信さん、居住政策を専門とする中島朋子さんの6名です。

 

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

 

1.デンマークの生活空間の魅力を探る

 

2.誰もが安心して住むために

 

3.豊かな生活を生み出す高齢者向け住宅

 

4.対談 北欧の中のデンマークデザイン

 

5.市民生活の質を高める都市戦略

 

 

この本は、写真やイラスト、図表などを交えながら、デンマークをモデルとして、生活空間のあり方から、住宅政策や都市計画まで、幅広く論点を打ち出しています。

 

 

とくに、2011年3月の東日本大震災を契機として、これまでの日本の大量生産・大量消費・大量廃棄を前提としたアメリカ型の高度消費社会の生活様式が大きく見直されようとしていることが、本書の随所で指摘されています。

 

 

本書では、デンマークの「ヒュッゲな住まい」として、次のような特徴が紹介されています。

 

 

◆ 夕食の時には必ずキャンドルに火が灯され、食卓周辺は温もりのある雰囲気をつくる

 

◆ 住まいが人々の動きや暮らしを抵抗なく自然に取り込んでしまう心地よさがある

 

◆ 木やレンガなど、自然の素材を生かしたインテリア

 

◆ シンプルで美しくすわり心地のいい椅子や使いやすい生活用具

 

◆ 穏やかで時間の流れを感じる住まい

 

 

また本書の最後には、「ヒュッゲなまち」をめざす都市戦略について書かれています。コペンハーゲンを中心としたデンマークの都市づくりから、少子高齢化と人口減少が進む日本が学ぶ点が多い、と著者は言います。

 

 

あなたも本書を読んで、「デンマークのヒュッゲな生活空間」について、考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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