書評ブログ

定年起業の選択で『チャンスをつかむ人、ピンチをつかむ人』

「人生の選択に間違いはない。それなのになぜ、チャンスばかりの人生と、ピンチばかりの人生に分かれるのか?」と問いかける書があります。

 

つねに「茨の道」を選び、挑戦は日常。タリーズコーヒー創業者松田公太さんがたどり着いた、達成感あふれる毎日を送るためのヒントが満載の、こちらの本を今日は紹介します。

 

松田公太『チャンスをつかむ人、ピンチをつかむ人』(幻冬舎)

 

この本は、5歳から小学校5年までをアフリカのセネガルで過ごした著者が、日本へ戻るときに分かれた2匹の子犬の物語から始まります。

 

チャンスとピンチと名付けられた2匹の子犬は、住みついていた家の主人を失った後、それぞれ別の道を歩むことになります。その過程で、つねに変化や困難がそれぞれを襲い、それを乗り越えていきます。

 

困難の陰にはチャンスが潜んでいたり、幸福の陰には変化や事故が控えていたりします。本書の前半の半分近くを占める「チャンスとピンチの物語」は、様々なメッセージを残しています。

 

「ピンチの時こそ、チャンスである」という普遍的な原理や、「チャンスは一瞬にして、ピンチに変わり得る」という教訓も伝えています。

 

この物語に続いては、著者自身の起業体験や、人生にとって何が大切かということが、物語も含めると以下の5部構成で述べられています。

 

 

1.チャンスとピンチの物語
2.「チャンスとピンチの物語」を追って
3.ピンチをチャンスに変えるシンプルな発想法
4.反対意見が出ない仕事は疑え ~ チャンスがピンチに変わるとき
5.人生の「目的」を見つけよう

 

 

著者の松田さんは、タリーズ・ジャパンを創業し、現在はハワイの人気カジュアル・レストランのエグスンシングスを日本で展開するビジネスも手掛けています。

 

著者は、「まずやってみること」が大切だと説いています。また目標を数字で設定すると達成しやすくなります。とくに松田さんが実践しているのは、「目標を紙に書き出す」という作業です。

 

また、失敗したらルールを決めたり、ライバルが強力だとチャンスは大きくなることを具体例を挙げて説明しています。そして最悪の状況を乗り越えたところまでをイメージすることが大切だ、ということです。

 

そして、難易度が高い状況には必ずチャンスが隠れている、と松田さんは言います。他人と自分を比較せず、軸がブレないことが一番強い、ということです。

 

本書の後半で著者は、「人生の目的とするに値するもの」を考える時、私利私欲ではなく「誰かのために」と思えるかどうかが重要だ、ということです。

 

本書における最後のメッセージとして、著者は以下の言葉を残しています。

 

 

1.目的や目標は変化しても構わない
2.目的や目標に向かって一所懸命に頑張る限り、人生の選択に「間違い」はない
3.「ピンチをチャンスに変える」ことにチャレンジせよ

 

 

成功体験こそ失敗を招きやすい、それほど世の中の変化は速く、激しいということです。皆さんも、本書のメッセージをしっかりと受け止めて、軸をブラさずに、定年前起業にチャレンジしてみませんか。

 

では、今日もハッピーな1日を!