「『~はどう?』『~だといいね』など、決まったパターンを使いまわせば、ポルトガル語は誰でも必ず話せるようになる!」― 外国語を話すために、膨大な数のフレーズを丸暗記する必要はありません。日常会話で繰り返し使われる「型」を身につけ、そこに自分が伝えたい単語を当てはめていけば、限られた知識でも会話の幅は大きく広がります。本書は、わずか72の基本パターンから「自分でポルトガル語の文章を作って話す力」を身につける、実践的な会話入門書です。

本日紹介するのは、拓殖大学言語文化研究所ブラジル・ポルトガル語講師として教鞭をとり、DILA国際語学アカデミーなどでブラジル赴任前語学研修を担当、2011年よりNHKラジオ講座「ポルトガル語入門」の講師を務め、大西洋周辺域研究を専門とする浜岡究(はまおか・きわむ)さんが書いた、こちらの書籍です。

浜岡究『たったの72パターンでこんなに話せるポルトガル語会話』(明日香出版社)

浜岡究さんは、『はじめてのポルトガル語』(講談社現代新書)、『ゼロから話せるブラジル・ポルトガル語』(三修社)、『明解ブラジル・ポルトガル語 文法と表現』(同学社)など、ポルトガル語に関する著書を多数執筆しています。

本書は以下の2部構成から成っています。

1.これだけは!! 絶対覚えたい重要パターン21

2.使える! 頻出パターン51

Part 1では、ポルトガル語で会話するために最低限必要となる21の重要パターンを学びます。

さらに「応用」として、それぞれの否定パターンや疑問パターンまで学習することで、一つの基本文型から複数の会話表現へ展開できるよう工夫されています。

Part 2では、日常生活や旅行などで頻繁に使う51の表現を取り上げ、身近でシンプルなポルトガル語を使って、自分の意思や気持ちを伝える力を身につけていきます。

本書の最大の特徴は、旅行などで使うフレーズを一つひとつ丸暗記するのではなく、「~はどう?」「~だといいね」といった使用頻度の高い文型を覚え、単語を入れ替えることによって、自分自身で表現を作れるようにすることです。

本書の前半では、「これだけは!! 絶対覚えたい重要パターン21」を中心に、以下のポイントを説明しています。

◆ ポルトガル語を話すために最初から膨大な単語や例文を暗記する必要はなく、まず会話で頻繁に登場する基本文型を優先的に身につけることが効果的である

◆ 「~はどう?」「~だといいね」など、汎用性の高い表現を一つの「型」として覚えれば、その中の単語を入れ替えるだけで、さまざまな場面に対応できる

◆ 一つの肯定文を覚えるだけではなく、否定形や疑問形までセットにして練習することで、一つの基本パターンから会話のバリエーションを広げられる

◆ 文法を最初から体系的にすべて暗記してから話そうとするのではなく、実際に使う文章の「型」を通して基本文法を理解していくことで、会話に直結する学習になる

◆ 重要なのは例文そのものを丸暗記することではなく、「文章がどのような仕組みでできているのか」を理解し、自分で単語を入れ替えられるようになることである

 

この本の中盤では、「使える!頻出パターン51」を中心に、日常生活や旅行で使えるポルトガル語について、次のポイントを解説しています。

◆ 実際の日常会話では、使用する文型には一定のパターンがあり、頻出する51パターンを身につけることで、自分の気持ちや希望を伝えられる場面が大きく広がる

◆ 旅行先では、完璧で長い文章を話すことよりも、「何をしたいのか」「何が欲しいのか」「どこへ行きたいのか」といった意思を短い表現で確実に伝えることが大切である

◆ ホテル、レストラン、買い物、交通機関、観光など、自分が実際に使う場面を想定しながら単語を入れ替えて練習すると、「覚える外国語」から「使う外国語」へ変わっていく

◆ 72パターンを学習する過程で、日常会話に必要となる基本的な文法や語彙も同時に身につけることができ、会話と文法を切り離さずに学習できる

◆ ポルトガル語独特の音やリズムに慣れ、実際に声に出して繰り返し練習することで、頭の中で日本語から翻訳して話す時間を少しずつ短くしていくことができる

 

本書の後半では、72パターンを実際に「使えるポルトガル語」に変える学習法として、以下のポイントを紹介しています。

◆ 72パターンをすべて完璧に覚えてから会話を始めるのではなく、まず自分が使う可能性の高いパターンから覚え、実際に使いながら少しずつ表現を増やしていく

◆ 教材に掲載されている例文だけで練習するのではなく、自分の仕事、家族、趣味、旅行などに関係する単語へ置き換えることで、自分専用の会話表現に変えることができる

◆ 外国語会話では「知っている単語の数」と「話せる量」は必ずしも比例せず、少ない語彙でも基本文型を自在に組み合わせる力があれば、多くのことを表現できる

◆ 間違えないことを優先して黙ってしまうより、基本パターンを使って積極的に伝えてみることが、実践的なコミュニケーション能力を伸ばす近道になる

◆ ポルトガル語を学ぶことは単に外国語の知識を増やすことではなく、ブラジルやポルトガルをはじめとするポルトガル語圏の人々、文化、歴史への理解を深める入口にもなる

 

本書を読んで私が最も大切だと感じたのは、外国語学習では、「知っている」ことと「使える」ことはまったく違うということです。

単語帳で1,000語を覚えていても、それらを文章にする「型」がなければ、実際の会話ではなかなか言葉が出てきません。

基本パターンが瞬時に出てくれば、そこに必要な単語を入れることで、かなりのコミュニケーションができます。これは英語でもドイツ語でもポルトガル語でも、外国語会話に共通する考え方でしょう。

ポルトガルだけでなく、南米最大の国ブラジルをはじめ、アフリカなど世界各地にポルトガル語圏があります。なかでもブラジルは、人口規模、資源、農業、産業、文化など、さまざまな面で大きな存在感を持つ国です。

本書で基本文型を一つ学んだら、生成AI「このパターンを使ってブラジル旅行で使える例文を10個作って」と頼んだり、「レストランで注文する場面のポルトガル語会話を練習したい」と依頼したりすれば、いつでも自分専用の会話練習ができます。

「本で基本の型を学ぶ」+「AIで自分が使う表現へ展開する」という組み合わせは、これからの語学学習の有力な方法になるでしょう。

外国語学習で大切なのは、完璧な文法や発音を身につけてから話すことではなく、まず「自分の言いたいことが相手に伝わる」という成功体験を積み重ねることです。

本書は、初めてポルトガル語を学ぶ方、ブラジルやポルトガルへの旅行・出張を考えている方、以前勉強したものの会話に自信がない方、そして短期間で実践的なポルトガル語会話の基礎を身につけたい方に、ぜひ読んでほしい一冊です。

YouTubeチャンネル「大杉潤のYouTubeビジネススクール」でも、読書術、人生100年時代の働き方、語学学習、海外旅行、AI活用など、仕事と人生を豊かにする情報を発信しています。ぜひチャンネル登録をしてご覧ください。

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では、今日もハッピーな1日を!【4192日目】