「結婚していても独身でも、いずれ誰もがおひとりさまになる。」人生100年時代老後のお金、孤独、介護、住まい、相続、墓、孤独死など、不安の種は尽きません。本書は、それらを漠然と恐れるのではなく、一つひとつ可視化して備えながら、60歳以降を自分らしく、ご機嫌に生き抜くための実践的な知恵をまとめた一冊です。

本日紹介するのは、1967年宮城県仙台市生まれ、株式会社WJプロダクツ、株式会社Kaoru代表取締役で、美容、健康、メンタル、自己啓発、成功哲学など、女性が内側と外側の両面から輝くための方法を発信し、2006年に始めたブログで1日5万人が訪問する人気ブロガーとなり、SNS総フォロワー60万人、著作累計113万部を超えるメンタルコーチワタナベ薫さんが書いた、こちらの書籍です。

ワタナベ薫『おひとりさまの生存戦略 人生100年時代をご機嫌に生きるスキル』(扶桑社)

本書は、母親の看取りと父親の介護を経験した著者が、自身も60歳を目前にして、人生後半に誰もが直面する可能性のある「おひとりさま」という未来を真正面から考え、最後まで自分らしく生きるための備えを提示しています。

 

本書は以下の6部構成から成っています。

1.なぜ、こんなに不安なの?― 正体のわからない影を暴く

2.お金の絶望を「希望」に変える技術 ― 「稼ぐ・守る・育てる」

3.孤独死への恐怖を「ゆるいつながり」で上書きする

4.体と脳を「アンティークドール」のように愛でる

5.最後の砦を守り抜く ― 「介護・住まい・備え」の防衛線

6.人はいつからでも変われる! 60歳からのリスタート ― 後悔しない未来脚本

 

本書の前半では、老後不安の正体を可視化し、お金の問題を現実的に整理する方法が紹介されています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 老後への不安は、何が起こるかわからないという「漠然とした恐怖」のままにしておくほど大きくなる

◆ お金、健康、介護、住まい、孤独など、不安を具体的な項目に分けることで、今からできる対策が見えてくる

◆ 老後のお金は「貯める」だけではなく、「稼ぐ・守る・育てる」という複数の視点で考える

◆ 60歳以降も、自分の経験や得意なことを生かして小さく収入を得続けることが、経済的な安心と生きがいの両方につながる

◆ 資産額だけを増やすことに執着せず、自分がどのくらいあれば安心して暮らせるのかを把握することが大切になる

 

この本の中盤では、「ひとりになること」と「孤独になること」は違うという視点から、人とのつながりと心身の老化への向き合い方が語られています。主なポイントは次の通り。

◆ 結婚していても配偶者との死別などによって、最終的に一人で暮らす可能性は誰にでもある

◆ 孤独死への不安を減らすには、大勢の友人を持つことよりも、日常的に気にかけ合える「ゆるいつながり」を複数持つ

◆ 家族だけに依存せず、友人、近所、趣味、仕事、オンラインコミュニティなど、複数の居場所をつくっておく

◆ 年齢を重ねた身体を「衰えた」と否定するのではなく、長年使ってきたアンティークのように丁寧に手入れしていく

◆ 脳や身体は何歳になっても刺激や習慣によって変化するため、運動、学び、新しい体験をやめないことが重要になる

 

本書の後半では、介護、住まい、相続などの現実的な備えと、60歳以降の人生を再設計する考え方が紹介されています。主なポイントは以下の通りです。

◆ 介護が必要になってから慌てるのではなく、元気なうちに利用できる制度やサービスを調べておく

◆ 自宅に住み続けるのか、高齢者住宅や老人ホームへ移るのかを、資金、健康、生活利便性の面から考えておく

◆ 相続、墓、持ち物、各種契約など、自分が亡くなった後に他人へ負担を残さない準備を少しずつ進める

◆ 最新の見守りサービスや生活支援サービスなども活用し、「一人だからできない」という固定観念を手放す

◆ 60歳は人生の終盤ではなく、新しい未来脚本を書き始めるスタート地点だと捉える

 

本書で最も印象に残るのは、「おひとりさま」を特定の人だけの問題として扱っていないことです。さまざまな理由で、人生のある時点から一人で生活する可能性は誰にでもあります。

とくに本書の「ゆるいつながり」という考え方には共感します。年齢を重ねてから無理に深い人間関係を増やすことは、かえってストレスになることもあります。弱いつながりをいくつか持っているだけでも、社会との接点を保つことができます。

人生100年時代には、家族だけにすべてを頼るのではなく、「人間関係のポートフォリオ」をつくっておくことが大切なのだと思います。

私は、定年後も無理のない範囲で仕事を続け、「年金+α」の収入を持つことが、人生後半の安心感を大きくすると考えています。

私自身も、人生100年時代のライフスタイルは「住む場所」「付き合う人」「時間配分」の3つで決まると考えています。本書の「生存戦略」は、この3つを60歳以降にもう一度、自分仕様へ組み替えることだと言えるでしょう。

本書は、独身の方だけではなく、夫婦で暮らしている方、親の介護を経験している方、60歳以降の住まいやお金に不安を感じている方、そして人生後半を最後まで自分らしく、ご機嫌に生きたいすべての方に、ぜひ読んでほしい一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【4184日目】