「女性が一人で暮らしていく。ただ、それだけのことが、こんなにも大変だなんて!」と問題提起をしている本があります。

本日紹介するのは、1965年生まれのライターである和田静香さんが、社会の中で見えにくい存在となっている「中高年シングル女性」の現実を、数多くの取材を通じて描き出している、こちらの書籍です。

和田静香『中高年シングル女性 ひとりで暮らすわたしたちのこと』(岩波新書)

本書は以下の10部構成から成っています。

1.中高年シングル女性とは

2.働いているのに、この不全感

3.いつまで働くのか

4.家庭からの脱出

5.就職氷河期世代の不安定雇用

6.生涯暮らせる住まいが欲しい

7.差と異の間の権利

8.問題はお金だ――私たちはいかにつながるか

9.そこまでどうやってきたのか?

10.「生きていかないとならないから」

 

本書の前半では、「中高年シングル女性」という存在が社会の中でどのような立場に置かれているのかが描かれます。働いているにもかかわらず生活の不安が消えない ― その背景には、長年続いてきた雇用構造や社会制度の問題があります。主なポイントは以下の通りです。

◆ 社会の中で「透明化」されている中高年シングル女性

◆ 女性を取り巻く構造的な不利

◆ 共通の課題によってつながる当事者たち

◆ 働いているのに生活が安定しない現実

◆ 就職氷河期世代の影響

 

この本の中盤では、仕事・住まい・家庭といった生活基盤の問題が具体的に語られます。とくに印象的なのは、「働き続けること」と「安心して暮らすこと」が必ずしも結びついていないという現実です。主なポイントは次の通り。

◆ 非正規雇用の拡大と女性労働

◆ 会計年度任用職員という働き方

◆ 家族介護によるキャリアの断絶

◆ 住宅問題と単身女性の不安

◆ 地域で支え合う暮らしの可能性

 

本書の後半では、当事者同士のつながりや、これからの生き方の模索が描かれます。社会制度の隙間に落ちてしまう人々の存在は、決して「特別な問題」ではありません。むしろ、日本社会が抱える構造的な課題を映し出しているとも言えるでしょう。主なポイントは以下の通りです。

◆ フェミニズムによる連帯

◆ 女性支援のネットワーク

◆ 老後への不安と年金問題

◆ 制度を使いこなすという発想

◆ 尊厳を守りながら生きるということ

 

人生100年時代と言われる現在、誰もが長い人生をどう生きるのかを考える必要があります。そのとき、「一人で生きる人の現実」を知ることは、社会を理解するうえで非常に重要です。社会の見えにくい現実を知りたい方におすすめの一冊です。

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では、今日もハッピーな1日を!【4031日目】