「シティポップはある種のファンタジーだと考えている。例えば、シャンソンを聴くとパリの街並みや石畳を想像し、ボサノヴァを聴くとリオデジャネイロの美しいビーチを思い浮かべるように、シティポップを聴くことで摩天楼やリゾートや大人の恋模様の世界に浸ることができる」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1970年生まれ、レコード会社勤務時代より音楽ライターとして執筆活動を開始、退社後は2年間中南米を放浪し、帰国後はフリーランスで雑誌やウェブでの執筆、ラジオや機内放送の構成選曲などを行ってきた音楽と旅のライター、選曲家の栗本斉さんが書いた、こちらの書籍です。
栗本斉『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる!』(星海社新書)
この本は、日本で生まれたシティポップの名盤100枚を紹介するディスクガイド本です。
本書は以下の5部構成から成っています。
1.はじめに
2.シティポップ黎明期
3.シティポップ最盛期
4.シティポップ再興期
5.おわりに
この本の冒頭で著者は、「無理やり定義付けるとするならば、シティポップは『都会的で洗練された日本のポップス』ということになるだろうか。」と述べています。
そして「王道のシティポップ」を裏コンセプトとして、山下達郎やユーミンといった代表的なアーティストを軸に、結果的にメロウでアーバンでグルーヴを感じられる作品が選ばれる結果となった、としています。
本書の前半では、「シティポップ黎明期」の20枚が紹介されています。私もよく聴いた代表的なアーティストと作品は以下の通りです。
◆ SUGAR BABE(SONGS)
◆ 荒井由美(COBALT HOUR)
◆ 大滝詠一(ALONG VACATION)
◆ 寺尾聡(Reflection)
◆ 山下達郎(FOR YOU)
◆ 杏里(HEAVEN BEACH)
◆ 稲垣潤一(SHYLIGHTS)
◆ 松田聖子(CANARY)
◆ 竹内まりや(VARIETY)
この本の中盤では、「シティポップ最盛期」の50枚が紹介されています。例えば、次のアーティスト・作品です。
◆ 尾崎亜美(MIND DROPS)
◆ 岩崎宏美(Wish)
◆ 伊勢正三(スモークドガラス越しの景色)
◆ 八神純子(LONELY GIRL)
◆ 来生たかお(ROMANTIC CINEMATIC)
本書の後半では、「シティポップ再興期」の30枚が掲載されています。私もお気に入りのアーティスト・作品は以下の通り。
◆ 今井美樹(Lluvia)
◆ 小沢健二(LIFE)
◆ 具島直子(miss.G)
◆ 古内東子(Hourglass)
◆ 土岐麻子(TALKIN’)
また、それぞれの時期におけるシティッポップに関する、次の3つのコラムが掲載されています。
◆ 編曲家とスタジオ・ミュージシャン
◆ シティポップ・サウンドのルーツ
◆ 国内外のネオ・シティポップ
あなたも本書を読んで、全世界で鳴り響いている「シティポップの基本」を感じてみませんか。
2022年3月24日公開のYouYubeチャンネル『大杉潤のYouTubeビジネススクール』【第217回】日本で生まれたシティポップにて本書を動画でも紹介しています。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2703日目】