「40歳から後半生を考え始め、決断力のつく54歳で後半生をどう生きるかを決めて、新しく働く第一歩を踏み出すべきだ」と提唱している本があります。
本日紹介するのは、1931年生まれで東京外国語大学を卒業後、光文社に入社し、遠藤周作、川端康成、三島由紀夫、松本清張など歴史に名を残す作家と親交を持ち、『女性自身』編集長として100万部発行の人気週刊誌に育てたのち、54歳で独立して作家デビュー、著書は200冊を超え、現在はきずな出版社長の櫻井秀勲さんが書いた、こちらの新刊書籍です。
櫻井秀勲『老後の運命は54歳で決まる!~第二の人生で成功をつかむ人の法則~』(きずな出版)
この本は、第二の人生で成功をつかむ人の法則を、著者の豊富な経験を随所に盛り込みながら、分かりやすく解説している書です。
本書は以下の10部構成から成っています。
1.いまなら間に合う後半生のつくり方
2.運命の「6大原則」を知っているか
3.75歳まで健康に仕事を続けるコツ
4.なぜこの人の生き方は老いないのか?
5.これは要る! それはいらない!
6.いまならまだ変えるチャンスが残っている
7.自分の性格の基礎を知っておこう
8.第二の人生は人脈が重要
9.自分の資源を徹底的に生かす
10.54歳から生活を急上昇させる毎日
この本の冒頭で著者は、医学的、社会学的に見ると、人間は20歳毎に成長している、と述べています。そして、40歳は壮年期の始まり、その壮年期で最も大切なのが54歳という年齢なのです。
かつては周囲から異常人扱いされてきた著者が、いまは「櫻井の生活がうらやましい」と言われており、それは次の「3つの覚悟」が必要になってきた、ということだそうです。
◆ 定年後も元気で働きつづける
◆ 行政や家族の世話にならない
◆ 死ぬまで自分で生活費を稼ぐ
そして、54歳の考え方、生き方、仕事の仕方が、自分自身の老後を決める、と著者は述べています。
また櫻井さんは、スイスの深層心理学者のカール・グスタフ・ユングの「生涯発達理論」に触発され、ユングが人の一生を太陽信仰になぞらえて「40歳を人生の正午」と呼んだことを紹介しています。
本書では、幅広い経験や知識を持つ著者の深く含蓄のある言葉や教えが次々に出てきますが、とくに私の心に響き、ぜひ胸に刻んでおきたいことを、以下に挙げておきます。
◆ 健康寿命は意外に早く終わる
◆ 積極的に口を使い、それを仕事にしてしまおう
◆ 「運命の6大原則」を知っておく
◆ 最低でも75歳までは働こう!
◆ 1年を侮らず、準備は早く始めよう
◆ 健康より大事な歯、目、耳、魔羅
◆ 収入源をもう1つふやしてみよう
◆ メール、ブログ、フェイスブックは命の綱
◆ 老後に金になるスキルを身につけよう
◆ 絶対必要なものは運、カン、体力
◆ プライドを捨て、人を笑わせよう
◆ 自分の信条を持ち、それに従って生きよう
◆ 人生の基本観は動かさない
◆ 不必要なものを見直し断捨離してみよう
◆ 未来を予想するクセを付けよう
◆ 13のコンセプトが21世紀の柱になる(by 船井幸雄)
◆ 拍手、握手、ハグの大切さ
◆ 人との出会いをしっかり「きずな」に変えよう
◆ 50歳を越えたら人相では口とあごが大事
◆ 運命を変える一瞬のチャンスを逃さないようにしよう
◆ 丁寧でハッキリした言葉遣いを心がけよう
◆ 信念を貫く人は必ず成功する
◆ 自分の資源を徹底的に生かす
◆ 自分をオープンにしてファンをつくろう
◆ これからどういう社会になるかを知ること
これらの名言の中で、とくに著者が「人生の基本観」として紹介している、菊池寛の「日常道徳」とも言うべき13ヵ条は参考になります。
詳細を知りたい方はぜひ、この本を手に取ってお読みください。
著者の櫻井さんが、54歳から80歳をはるかに過ぎている現在まで、1日も休まず働けているのは、普通の人と以下の点が違うからだ、と述べています。
1.元気でありつづけたこと
2.仕事があったこと
3.定年後は仕事はしなくていい、という考え方をもたなかったこと
いずれも、私が4月の出版した『定年後不安 人生100年時代の生き方』(角川新書)で提唱した「生涯現役」を目指す「トリプル・キャリア」と共通の考え方で、深く感銘を受けました。
あなたも本書を読んで、老後の運命は54歳で決まることを理解し、第二の人生で成功を目指してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!