書評ブログ

『定年待合室』

元百貨店の営業部付部長で、左遷されて早期退職をし、病気で妻を亡くした大和田宏を中心に、百貨店の外商自動車販売会社不動産販売等での顧客クレーム、トラブルの相談に乗って、解決していくストーリーの本があります。

 

 

本日紹介するのは、東京大学経済学部を卒業し、都市銀行出版社を経て、1984年『小説大蔵省』で作家デビューし、数々の企業小説を世に出している江波戸哲夫さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

江波戸哲夫『定年待合室』(潮出版社)

 

 

この本は、定年後の新しい働き方をテーマにビジネス書の執筆をしている最中に、ヒントを得る目的で読んだ小説です。

 

 

読書の大半をビジネス書が占めている私としては、小説を読むことは極めて稀ですが、この本は実力のあるビジネスマンの悲哀が描かれ、そのリアリティに引き込まれました。

 

 

 

本書は以下の4つの短篇ストーリーから構成されています。

 

 

1話 クレームの迷路

 

2話 埴輪の営業マン

 

3話 売れ残った城

 

4話 人の住む郷

 

 

 

この本は、スナック「AYA」のママ深田綾子のもとに集まる中高年のビジネスパーソンが、綾子の紹介で知り合い、助け合うストーリーとして展開していきます。

 

 

4話ともに、冒頭にストーリーの背景説明が数ページ書かれていて、本編をスムースに読むことができるのが特徴です。

 

 

いずれも一生懸命、仕事に取り組んで実績を上げてきた実力ある会社員でありながら、会社の内外の人間関係や不運によって出世街道から外れたり、精神を病んで「心の病気」になるなど、その悲哀が描かれています。

 

 

それでも、「定年待合室」と呼ぶべき閑職に追いやられたり、退職に追い込まれながらも、以前の知識、経験、スキルを活かして、トラブルの解決を助けるストーリーが、どこか「リベンジの気持ち」を満たし、心地よい読後感があります。

 

 

各ストーリーの詳細については、ここでは敢えて触れませんので、興味ある方はぜひ、本書を手に取ってお読みください。

 

 

定年後の働き方や生き方について、さまざまな示唆を得られる本で、推薦したい一冊です。

 

 

あなたも本書を読んで、定年前後の働き方のヒントをつかんでみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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