書評ブログ

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー2019年11月号 従業員エンゲージメント』

「人材の流動性がますます高まり、争奪戦が激化する時代にあって、競争優位の源泉である人材、すなわち従業員との関係をいかに維持すればよいのだろうか」と問いかけ、従業員エンゲージメントへの取り組みについての特集を掲載している月刊誌があります。

 

 

本日紹介するのは、『Harvard Business Review』日本語訳版で、提携しているダイヤモンド社が発刊している、こちらの雑誌です。

 

 

『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー2019年11月号 従業員エンゲージメント』(ダイヤモンド社)

 

 

この特集記事は、従業員が能力を自発的に発揮し、働きがいを持ってもらう、双方向のマッチングが不可欠である、として、先進的な企業で始まっている従業員エンゲージメントについて紹介・考察しているものです。

 

 

 

本特集は、以下の6部構成から成っています。

 

 

1.チームのが従業員エンゲージメントを高める

 

2.データで読み解く従業員エンゲージメントの実態

 

3.即興コメディのテクニックでメンバーの意欲を引き出す

 

4.エンゲージメント調査は万能ではない

 

5.リーダーには人を信じ抜く覚悟が必要である

 

6.日本企業がエンゲージメント経営を実践する5つの要諦

 

 

 

本特集の最初は、マーカス・バッキンガムアシュリー・ダッドールの調査によるもので、組織図には表れない「チームの力」にこそ、個々の意欲と能力を引き出すヒントがある、と提唱しています。

 

 

 

同じような経歴を持ち似たような環境にいるにもかかわらず、意欲的に仕事を行う従業員と、疲れ果てて燃え尽きる従業員がいるのはなぜか、その差はどこから生じるのかを考察しています。

 

 

 

そのカギが「チームの力」にあり、最高のチームにするポイントとして、次の5つを挙げています。

 

 

1.信頼関係を重視する

 

2.目配りを感じさせるチーム

 

3.ともに学ぶ

 

4.どこで働くかよりも誰と働くか

 

5.あらゆる仕事をギグワークのようにする

 

 

 

続いて、マット・ペリーによる「データで読み解く従業員エンゲージメントの実態」が紹介されています。

 

 

 

従業員エンゲージメントが最も高いのは、UAE(アラブ首長国連邦)、最も低いのは中国となっています。

 

 

 

また、チームの力、在宅勤務、フルタイムでの仕事はエンゲージメントを高めることが示されています。

 

 

 

次に、ハーバード・ビジネス・スクール教授フランチェスカ・ジーノによる「即興コメディーのテクニック」活用や、ペンシルベニア大学 ウォートンスクールピーター・キャペリ教授らによる「エンゲージメント調査」は万能ではないという考察が紹介されています。

 

 

 

この特集の後半では、サントリーホールディングス新浪剛史社長のインタビューと、ウィルスタワーズワトソン岡田恵子取締役、吉田由紀子ディレクターによる「日本企業がエンゲージメント経営を実践する5つの要諦」が紹介されています。

 

 

 

その「5つの要諦」とは、以下の通りです。

 

 

◆ 経営陣が、健全な議論を受け入れられる心理的安全性を担保したチームとして、機能していること

 

◆ ファクトベースを基本に、複数のデータポイント、統計を組み合わせる、そうした試みへの好奇心を持つ

 

◆ 現場のマネージャーを犠牲者にしないことにコミットする

 

◆ 従業員に挑戦と多様性を求める以上、これまでとは違う “ 扱いにくさ ” を認め、それを受け入れる

 

◆ 経営幹部やシニアリーダーのセルフエンゲージメントを高める

 

 

 

本特集は、世界的な視野で、現代の企業の競争力を決する「従業員エンゲージメント」について、様々な角度、視点から考察している研究、調査を紹介していて、経営者や人事担当の幹部に有益な情報を提供しています。

 

 

 

あなたもこの特集を読んで、「従業員エンゲージメント」に関する知見を学び、企業経営に活かしていきませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!