「世界屈指の大学であるスタンフォードの地の利を生かして、先端サイエンスを取り込みながら、生徒やその周りの大人たちの心のニーズをサポートしたい。」と述べて、気になる悩みに役立つ「自己肯定感の科学」について解説している本があります。
本日紹介するのは、1977年生まれ、東京大学文学部思想文化学科哲学専修過程卒業、その後渡米してスタンフォード大学で哲学博士を取得、同大学の講師を経て、現在はスタンフォード大学・オンラインハイスクール校長、哲学博士の星友啓さんが書いた、こちらの書籍です。
星友啓『全米トップ校が教える自己肯定感の育て方』(朝日新書)
この本は、次のような方々に、最新の心理学や脳科学が明かした自己肯定感を育てる方法を解説している書です。
◆ 自己肯定感とは何のことか知りたい方や、自分の自己肯定感を向上させたい方
◆ 子どもの自己肯定感をサポートしたい教師の皆さんに親御さん
◆ 自分の自己肯定感が高くても、自己肯定感が低い人のことを理解したい人
◆ 悩みはないけど、自己肯定感に関する豆知識や心理学や脳科学を学びたい人
本書は以下の6部構成から成っています。
1.「私の自己肯定感は高いの? 低いの?」~ 自己肯定感のサイエンス
2.「ヘマしてヘコんでいる。」~ スタンフォード発 前向きな自分でいる方法
3.「マイナスに考えがちな自分をどうにかしたい。」~ ネガティブ思考の活かし方
4.「心も体もだるい気がする。」~ 心と体の自己肯定 最新科学のライフデザイン
5.「周りの目が気になる。」~ ソシオメーター理論が明かす! 思いやりと感謝の自己肯定
6.「自分のことが許せない。」~ マインドフルに自分をいたわる セルフコンパッションの科学
この本の冒頭で著者は、自己肯定感の重要ポイントを以下のようにまとめています。
◆ 求めるべき自己肯定感は、「現実の自分をありがたく思う気持ち。」
◆「自己受容」と「自己価値」がベースの要素
◆「自己受容」と「自己価値」も心と体にいいことずくめ
本書の前半では、「私の自己肯定感は高いの? 低いの?」および「ヘマしてヘコんでいる。」という質問に答えて説明しています。主なポイントは次の通り。
◆ 自己価値で強いメンタルをつくる
◆ ナルシストと自尊心の高い人は違う
◆ 自分をポジティブに肯定する性格は遺伝と環境が半々
◆ ヘコみの外側で自己肯定する
◆ ディフェンス型の「心の適応力」は人間の防御本能だが、頼ってはいけない
◆ ヘコんだ「顔」とは違う「顔」で自己肯定すること
◆ ヘコみの外での自己肯定のルーティンを自分の習慣に組み込んでいこう
◆ ジャーナリング(日記)やTGTジャーナルがお勧め
この本の中盤では、「マイナスに考えがちな自分をどうにかしたい。」および「心も体もだるい気がする。」という質問に答えています。主なポイントは以下の通りです。
◆ ネガティブな「心の声」の働きは、うつ病、不安症、過食症のリスクを高める
◆ 自分の気持ちに距離を取り、見つめなおしてみる
◆ ネガティブ思考のABCは認知行動療法の基本
◆ ABCDEノートを使って求めるべき自己肯定感を手に入れる
◆ DNAと周りの環境がどう作用して発言するかが「エピジェネティクス」
◆ 自己肯定感がアップする正しいエクササイズ習慣
◆ グレートネイチャーの力
◆ グリーンエクササイズは、自己肯定の心と体の万能薬
◆ 運動、睡眠、食で心が変わる
本書の後半は、「周りの目が気になる。」および「自分のことが許せない。」というテーマを考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 自己肯定感は社会的優位性につながる、という「支配理論」
◆ 社会性のものさしである「ソシオメーター理論」の自己肯定
◆ 利他的マインドで自己肯定感がアップする
◆ スタンフォードの「思いやり瞑想」
◆ 感謝の気持ちで自己肯定感がアップ
◆ マインドフルネスは心によい影響
◆ マインドフルネスは頭も良くする
◆ 自分をうまく労わると免疫力が上がる
◆ セルフ・コンパッションの3要素(➀自分に優しくする、②人間誰でも不完全と認識、③マインドフルネス)
この本の締めくくりとして著者は、「他者とあること。自分の心。」と3回繰り返しています。これが学ぶことの本質であるから、と著者は言います。
あなたも本書を読んで、最新の心理学や脳科学による「自己肯定感」の育て方を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2717日目】