「もうすぐ日本の経済社会は、必ず行き詰る。そのときに自分がどうのように生きていくのか。残された人生をどのように過ごすのか。」と問いかけている本があります。
本日紹介するのは、1957年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業後、日本専売公社(現・JT)に入社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て、現在は経済アナリスト、獨協大学経済学部教授で、50年間集めてきたコレクションを展示するB宝館(埼玉県所沢市けやき台2-32-5)が話題の森永卓郎さんと、1962年東京都生まれ、一橋大学経済学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省、コロンビア大学経営大学院に留学してMBA取得、資源エネルギー庁長官官房国際資源課等を経て、2001年に小泉内閣の経済財政政策担当大臣だった竹中平蔵氏の大臣補佐官を務め、経済産業省退官後、テレビや講演など多方面で活躍する経済評論家の岸博幸さんが書いた、こちらの書籍です。
森永卓郎・岸博幸『遺言 絶望の日本を生き抜くために』(宝島社)
この本は、残された人生を岸的生き方か、森永的生き方か、読者のビジョンと覚悟を問いかけていく森永卓郎さんと岸博幸さんとの対談本です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.さらば「霞が関」
2.「がん」と向き合う
3.「失われた30年」と経済産業省
4.ザイム真理教
5.防衛政策
6.小泉構造改革
7.株式市場はバブルか?
8.森永流「これからの生き方」
この本の冒頭で著者は、「本書のある意味で最大の読みどころは、日本の経済社会が行き詰まるなかで、今後、私たちがどのように生きていったらよいのかというビジョンの部分だ。」「この点については、2人とも、組織に隷属するのではなく、自分がやりたいことをやって生きていくことが重要だという意見で一致している。」と述べています。
本書の前半では、「さらば霞が関」および「がんと向き合う」ついて以下のポイントを説明しています。
◆ 超貧困から、転職してバブルで年収が急上昇
◆ 余命10年の人生プランと余命4ヶ月の生き方
◆ 毎月のがん治療費は月100万円超
◆ 喫煙は「心の栄養剤」
この本の中盤では、「失われた30年と経済産業省」「ザイム真理教」および「防衛政策」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 企業が栄えて個人が滅ぶ、GDP600兆円で企業の内部留保550兆円、現預金330兆円
◆ 日本経済をミスリードした「三大悪人」:小泉純一郎、竹中平蔵、木村剛
◆ 財務省は霞が関最強の「軍隊」なのか「カルト教団」なのか
◆ 増税成功が出世につながるシステム
◆ アメリカ人の根強い「優越思想」
本書の後半では、「小泉構造改革」「株式市場はバブルか?」および「森永流これからの生き方」ついて説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 対米路線の潮目が変わった「1985年」
◆ 創造性のない「AIバブル」
◆「トカイナカ」で生きる
◆ まずは首都機能移転から始めよ
◆ 悔いなき人生を
この本の締めくくりとして著者は、「地に落ちた日本の経済力を再興するには、企業も人も『とことん頑張る』ことが絶対に必要だ。」と述べています。
あなたも本書を読んで、残された人生をどのように生きていくのかをしっかり考えていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3512日目】