書評ブログ

『堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る法』

「9・11以降のテロとの戦いや気候変動、金融危機に新型コロナパンデミックなど、グローバル化が進んだことで、ショックの影響を受けるのが全世界になったのです。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、ニューヨーク市立大学国際関係論学科卒、ニューヨーク市立大学大学院国際関係論学科修士号国連、米野村證券などを経て、現在は国際ジャーナリスト堤未果さんが書いた、こちらの書籍です。

 

堤未果『堤未果のショック・ドクトリン 政府のやりたい放題から身を守る法』(幻冬舎新書)

 

この本は、昔よりずっとスピードが速くなったこの世界で、何が起こっているのかを多角的に掴み、全体像を見るスキルを身につけるヒントを差し出すための本です。

 

 

本書は以下の4部構成から成っています。

 

1.9・11と3・11ー私のショック・ドクトリン

2.マイナンバーという国民監視テク

3.命につけられる値札ーコロナショック・ドクトリン

4.脱炭素ユートピアの先にあるディストピア

 

この本の冒頭で著者は、「どんなにテクノロジーが進化しても、一番大切な人間性を失わないために、おかしいことをおかしいと言える自由が残されているうちに、私たちの手でこの強欲ゲームの流れを変えてしまいましょう。」と呼び掛けています。

 

 

本書の前半では、9・11と3・11ー私のショック・ドクトリン」およびマイナンバーという国民監視テク」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆ ショック・ドクトリンは4ステップ:①ショックな事件、②国民の思考停止

◆ ③緊急事態を理由に新自由主義政策を入れる、④政府とお友達企業が儲ける

◆ マイナ保険証は選択肢を奪い、セキュリティ問題も

◆ 社会のデジタル化の先にある真の目的は個人情報のパッケージ化

 

◆ 国民の金融資産と思想・行動が把握されてしまう

◆ 個人情報が紐づけられたカードの利用目的がどんどん拡大

◆ すべての手続きがオンラインで済むエストニアの成功例

◆ 今動いている法律をチェックする

 

 

この本の中盤では、「命につけられる値札ーコロナショック・ドクトリン」について解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ ショック・ドクトリンの生みの親・フリードマン教授の「考える時間を与えるな」

◆ 外国製薬企業のVIP顧客は日本の納税者

◆ 健康をお金に換える錬金術師たち

◆ 日本の国民皆保険制度は世界のドル箱

◆ 進められる医療ファシズム 

 

 

本書の後半では、「脱炭素ユートピアの先にあるディストピア」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ デジタル刑務所に閉じ込めて奴隷にする

◆ コロナ禍のロックダウンは「15分都市」の予行演習

◆ 太陽光パネルが暴力になる

◆ 再エネという美談で外資の植民地になる日本

 

◆ 自分の地元で「太陽光発電規制条例」を作って守る

◆ 農民に仕掛けられた温暖化ショック・ドクトリン

◆「今だけカネだけ自分だけ」は決して許さない

◆ 温暖化の真犯人は各国の軍隊

 

この本の締めくくりとして著者は、「一番大事なことは、どちらが正しいか間違っているかという善悪ではなく、『おかしいな』と感じる自分の直感をキャッチする感性を持ち続け、最後まで『選択肢』を失わないことなのです。」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、五感を再起動して立ち止まり、長いスパンで歴史をひもとき、自分の頭で考えてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3180日目】