書評ブログ

『投資で失敗する人 成功する人ーあなたの人生を貧しくする投資のウラ側』

「巷にはだれでも成功できるとうたう投資本があふれています。」「実際には、だれでもできるわけでもなければ、だれでも儲かるわけでもありません。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1974年熊本県生まれ、投資と金融を12年滞在した中国で事業の傍ら学び個人・法人顧客の資産防衛を主軸に活動している株式会社メデュ代表取締役鹿子木健さんが書いた、こちらの書籍です。

 

鹿子木健『投資で失敗する人 成功する人ーあなたの人生を貧しくする投資のウラ側』(自由国民社)

 

 

この本は、読者のみなさんが投資行為に着手する前に、待った! をかけるために記された書です。

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

1.投資は煽られてするものではない

2.投資で失敗する人がやっていること

3.初心者が気づかない投資のウラ側

4.投資を有益なものに変える考え方

5.投資で成功するために再確認すべきこと

6.成功している投資家が実践する9つのこと

 

 

この本の冒頭で著者は、「初心者でも安心な投資など、この世に何一つ存在しない。これが現実です。」と述べています。

 

 

本書の前半では、投資は煽られてするものではない」および投資で失敗する人がやっていること」について、以下のポイントを解説しています。

 

◆ 公的年金は「積み立て」ではなく「保険」

◆ 年金はできるだけ受給時期を繰り下げて受給額を増やすこと

◆ 公的年金で不足する金額を補う「自分年金」を作る

◆ 年金以外のセーフティネットを、可能な限りたくさん準備すること

 

◆ 自分で調べようとしない人や自己判断力のない人は投資で失敗する

◆ 投資で収入は増えない、増えるのは資産

◆ 今すぐ結果を出そうと焦ると時間を敵に回す

◆ 時間を味方につけるとは、➀投資の長期目線化、②複利運用、③キャッシュの確保

 

 

この本の中盤では、初心者が気づかない投資のウラ側」および投資を有益なものに変える考え方」について考察しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆「長期・分散・積立」は言うほど簡単ではない

◆ 無料公開商法に注意

◆ 投資インフルエンサーは「不安」「欲」「コンプレックス」でマーケティング

◆ 投資は「安全」ではない、リスクを取ってリターンを得るもの

 

◆ 投資は「資産を増やす支出」、消費は「資産を減らす支出」

◆ 資産を増やす「投資家マインド」が大切

◆ 投資家マインドの特徴は、➀自分の頭で考える、②自分の責任として投資できる

◆ 自分の人生を自分で責任を持って生きる「覚悟」があれば投資家になれる

 

◆ 損益計算書と貸借対照表を家計に応用する

◆ 投資を始めるベストタイミングは、今から1年後

◆ リスクの意味は、「危険」と「不確実性」

◆ リスクを減らし、リターンを増やす

 

 

本書の後半では、投資で成功するために再確認すべきこと」および成功している投資家が実践する9つのこと」について説明しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 投資の常識を疑いそのウラ側を知る

◆ 投資の最終目的は何なのか再考する

◆ 資産構築→資産運用→資産防衛→資産形成

◆ 資産を増やす→使う→守る→承継するというサイクル

 

◆ フレームワークの役割は、①分類、②関係づけ、③生み出す

◆ 相場の本質を理解する(相場理解=準備)

◆ 相場を味方につける(相場分析=戦略)

◆ 利益になるように行動する(資金管理=行動)

 

◆ 勉強にコストをかける

◆ 先行投資は生き方や行動そのもの

◆ 投資の世界で最大の先行投資は「学び」

◆ アウトプットのための読書を

 

◆ 植銭をつくる過程で投資の準備をする

◆ リスクとリターンの感覚を養う

◆ 賢くレバレッジを利用できるようにする

◆ 暴落は絶好の買い場、意識して暴落を待ち構える

 

◆ 複利で運用する

◆ 一生投資を続ける、投資は生き方

◆ 投資で一番大切なことは「マーケットに居続けること」

◆ 成功者は一生投資を続け、その投資法は複利運用一択

 

 

本書で提唱している、①年金はできるだけ受給時期を繰り下げて受給額を増やすこと、②損益計算書と貸借対照表を家計に応用する、③先行投資は生き方や行動そのもの、④アウトプットのための読書、⑤一生投資を続け、その投資法は複利運用一択、はすべて、拙著『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)にて私が推奨しているコンセプトと共通で、強く共感し、深く感銘を受けました。

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「投資で失敗する人は、準備をしないで投資を始め、投資すべきでないときに投資する人」「投資で成功する人は、投資に対して無欲かつ謙虚で、健全なリスク感覚があり、広い視野を得るために学びを継続している人」と述べています。

 

さらに、「投資を学ぶことは人生を学ぶことです。投資を通して世界の仕組み、人間存在の本質、そして自分自身の人生の意味を知ることができます。」と続けています。

 

 

あなたも本書を読んで、あなたの人生を貧しくする投資のウラ側を学び、1年は投資を知ることに徹して、投資で成功する人になってみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2975日目】