「私たちは、長い寿命を得られた分、より多くの時間や経験値を得られるようになりましたが、一方で、不安を抱えることにもなりました。それは、お金だったり、孤独だったり、人によってさまざまだと思いますが、共通しているのは『健康』への不安ではないでしょうか。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1957年横浜生まれ、北海道大学医学部卒業後、内科研修を経て杏林大学救急医学教室講師として救急救命医療に従事し、ハーバード大学外科代謝栄養研究室研究員、救急振興財団東京研修所主任教授を経た後、日本で初めてのアンチエイジング専門病院「満尾クリニック」を開設して、現在は、満尾クリニック院長、医学博士、日本キレーション協会代表、米国先端医療学会理事、日本抗加齢医学会評議員の満尾正さんが書いた、こちらの書籍です。
満尾正『食べる投資 ~ハーバードが教える世界最高の食事~文庫版』(アチーブメント出版)
この本は、著者が学び得た栄養学の知識と、最先端の科学的な裏付け、特に「老い」にあらがうアンチエイジング医療の正しい知見に基づいて、パフォーマンスと生産性を高める食事術を紹介・解説している書です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.最大リターンを得る投資は「食事」である
2.実践 投資になる食事
3.パフォーマンスを最大化する食事術
4.食べない投資
この本の冒頭で著者は、人生をより価値あるものとするための努力を実らせるためには、健康に対する「投資」が必要であることをまずは知ってほしい、その投資とは、「正しい栄養学」に着眼点を置いた「医学的な食事術」です、と述べています。
本書の前半では、「最大リターンを得る投資は食事である」について以下のポイントを説明しています。
◆ 食事の習慣が「現代型栄養失調」を招く
◆ 血糖値の乱高下、腸内環境の悪化、ミネラルの不足はメンタル面にも悪影響
◆ 生産性は「食事を選ぶ力」で変わる
◆ 上の血圧は年齢+90以下であれば問題ない(60歳代は正常値より高めでよい)
◆ 日本の栄養学は20年遅れている
この本の中盤では、「実践 投資になる食事」および「パフォーマンスを最大化する食事術」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 毎日納豆1パック(トマト、ごま、豆腐などと組み合わせ)
◆ 食物繊維おかずをつくりおき(きのこ・切り昆布・豆・切り干し大根)
◆ 週の半分は魚を食べる(缶詰や切り身)
◆ 野菜は1日4食以上食べる
◆ 低温抽出のココナッツオイル(コーヒー、卵、炒め物、ヨーグルト)
◆ 鉄とビタミンB(牡蠣と豆のチャウダー、レバニラ玉)
◆ ホルモン材料のDHEA(里いも、やまといも)
◆ 3つの栄養素を補給(ビタミンD、亜鉛、マグネシウム)
◆ コーヒーとチョコレートの抗炎症作用
◆ 入眠前にグリシン(コラーゲン、甘えびの甘さ部分)を摂る
本書の後半では、「食べない投資」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 現代人は糖質のとり過ぎ
◆「甘い飲料」は飲まない(水・お茶・コーヒーの3択にする)
◆ 糖度の高い果物、野菜は避ける(パイナップル、桃、バナナなど)
◆「白い主食」(白米・食パン)に別れを告げる
◆ 食べる時間に注意(夜は早めに軽めの食事を)
◆ トランス脂肪酸(植物油脂)は、食べるプラスチック(ココナッツオイルに)
◆ 高温調理された食べ物(揚げ物など)
◆ 食品添加物、有害金属を避ける
◆ 過度な飲酒、たばこ
◆ ファスティングを習慣化する
この本の締めくくりとして著者は、チベット仏教の法王、ダライ・ラマ14世が世間の人間を見て感じている次の言葉紹介しています。
「金を稼ぐために健康を害し、今度は病を治すために、稼いだ金を使う。将来の心配ばかりをして、現在を楽しむことをしない。」
あなたも本書を読んで、ハーバードが教える「食べる投資」と「食べない投資」を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3586日目】