書評ブログ

『新型コロナ感染爆発と隠された中国の罪』

「なにが新型コロナウィルスを生んでしまったのか」「なにが多くの犠牲者を生んでしまったのか」と問いかけ、そのもとを生み出した中国という社会を分析し、その罪を明らかにしなければならないと提唱している本があります。

 

 

本日紹介するのは、東京新聞論説委員五味洋治さん、元大蔵省嘉悦大学教授高橋洋一さん、北海道大学教授高田礼人さんらの寄稿やインタビューを編集した、こちらの書籍です。

 

 

五味洋治・高橋洋一・高田礼人『新型コロナ感染爆発と隠された中国の罪』(宝島社)

 

 

この本は、14世紀にペスト菌をヨーロッパにばらまいて世界で5000万人の死者をつくった不衛生大国の中国が、今また同じ災難を世界に起こしていることを明らかにし、新型コロナウィルスの感染爆発の現状と今後の展望を考察している書です。

 

 

 

本書は、①隠された中国の罪、と②新型コロナ感染爆発という2部構成で、以下の10記事から成っています。

 

 

1.封鎖都市・武漢-その中で何が起こっていたのか?

 

2.衛星リテラシーなき大国の恐怖-まだまだ続く不衛生国家・中国の現状

 

3.ウィルスを生み出す根源化か?-中国・貧困層の野生動物取引と医療事情

 

4.武漢細菌研究所、その細菌兵器説を追う

 

5.独裁国家ならではの中国の防疫対策-無人監視システムが感染者を炙り出す

 

 

 

6.パンデミック化した朝鮮半島の悲劇と鎮圧したモンゴル、台湾の違い

 

7.「一帯一路」に乗ったイタリアの末路、医療崩壊瀬戸際のアメリカ

 

8.水際では止められない!-不顕性感染の新型コロナウィルス

 

9.中国に忖度した面々、新型コロナ対策で後手に回った安倍政権の罪

 

10.消費税増税と新型コロナの二重ショック-リーマンショックを超える

 

 

 

この本の冒頭では、封鎖都市・武漢の実態感染源と言われている「華南海鮮挑発市場」における野生動物を売買する現場の詳細が記されています。

 

 

 

そこでの杜撰な衛生管理や、中国人の衛生リテラシーの無さ「自分たちさえよければ他人はどうなっても構わない」という倫理観の欠如が赤裸々に綴られていて驚きを隠せません。

 

 

 

さらに、新型の感染症を生み出す根源と言われる中国・貧困層の「野生動物取引」と農村部の医療体制の現実が紹介されています。

 

 

 

続いて、インターネット上で感染源という噂が絶えない「武漢細菌研究所」にまつわる以下の3つの説が解説されています。

 

 

◆「コウモリ研究所」と言われる武漢細菌研究所の研究員が最初の感染者

 

◆ 武漢細菌研究所の「コウモリ女傑」と呼ばれる女性研究員が人為的にウィルスを作った

 

◆ 武漢細菌研究所職員による実名告発で、同研究所で使用した実験動物を華南海鮮挑発市場で売りさばいた

 

 

 

もともと米国は、中国の「生物化学兵器」開発に強い関心を寄せていて、WHOを取り込んだ中国に警戒感を強めていた、ということです。

 

 

 

本書の後半では、新型コロナウィルス感染爆発について、各国の事例が紹介されています。ポイントになる記述は以下の通り。

 

 

◆ 朝鮮半島、特に北朝鮮は厳しい状況に置かれているとの観測

 

◆ 対応の速さと天才IT担当大臣によるマスク対策が高い評価を受けている台湾

 

◆「一帯一路」に乗ったイタリアの感染爆発、医療崩壊の悲劇

 

◆ アメリカの保険制度が感染爆発を招いた

 

 

 

その他、高田礼人・北海道大学教授のインタビュー「新型コロナウィルス」の性質がよく分かるもので、有益な情報です。ポイントは次の通り。

 

 

◆ 不顕性感染(症状が現れずに感染する)で、警鐘であるため、水際対策が効かない

 

◆ 封じ込める性質のウィルスではなく、インフルエンザと同じように、維持・共存され繰り返し流行する

 

◆ 致死率は1%を切るレベル(ドイツ0.7%は妥当か)、日本はPCR検査が少なく、隠れ感染者が多いため致死率が高めに出る

 

◆ 不安定なRNAウィルスなので生命力は弱く、気温20℃以上では活性が低下、煮沸など100℃なら一瞬で死滅

 

◆ 普段のインフルエンザの1/100程度のインパクトしかない(毎年のインフルエンザは日本で感染者1000万人、死者1万人)

 

◆ 怖いのは、知らずに高齢者や基礎疾患患者に感染する「不顕性感染」という性質とワクチンなど治療薬が未開発であること

 

 

 

この本の最後では、中国によるスパイ工作を受け、政官財の要人が「中国への忖度」によって、感染対策が遅れたために感染拡大を防げなかったことが指摘されています。

 

 

 

中国女スパイの手口「日本版プロヒューモ事件」として解説するなど、にわかには信じ難い情報も紹介されています。

 

 

 

また本書では、資料1~4として貴重な論文統計資料が以下の通り掲載されていて参考になります。

 

 

1.新型コロナウィルス-消された論文

 

2.新型コロナ-世界パンデミックデータ

 

3.感染爆発の歴史(ペストとスペインかぜ)

 

4.日本の感染爆発と中国人

 

 

 

あなたも本書を読んで、新型コロナウィルス感染爆発と中国の罪について考察してみませんか。

 

 

 

2020年6月5日に、YouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』【第116回】新型コロナ 感染爆発と隠された「中国の罪」を紹介しています。

 

 

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!