書評ブログ

『職場の問題地図』

「いったいなぜ、私たちの仕事はなかなかうまく進まないのでしょうか?最後まで走り切れないのでしょうか?」と問題提起をして、その処方箋を説明している本があります。

 

 

本日紹介するのは、業務改善・オフィスコミュニケーション改善士沢渡あまねさんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

沢渡あまね『職場の問題地図~「で、どこから還る?」進捗しない、ムリ・ムダだらけの働き方』(技術評論社)

 

 

この本は、次のような悩みの中で、1つでも当てはまるものがある職場の人を対象に書かれました。

 

◆ やることが多くて、そもそも最初から終わる気がしない

◆ 頼んだ仕事の進捗がまったくわからない

◆ エラい人だけで何でも決めて、ほかの人は蚊帳の外

◆ なんでこんな仕事をしなくちゃいけないのかわからない

◆ 会議が管理職の独演会

 

◆ 「社外の力なんて借りたら負け」だと思っている

◆ やり方を変えようとしても、他部署が抵抗してくる

◆ 問題があっても、空気を乱す発言はしない

◆ 同じ失敗を何度も何度も繰り返す

 

 

これらの悩みにはみんな要因があって、これらの要因を地図にして、解決策を提案します、とこの本では述べています。

 

 

 

本書は以下の10部構成から成っています。

 

 

1.計画不在

 

2.進捗不明

 

3.一体感がない

 

4.モチベーションが低い

 

5.期限に終わらない

 

 

6.意見を言わない

 

7.有識者不在

 

8.抵抗勢力の壁

 

9.対立を避ける

 

10.失敗しっぱなし

 

 

本書の冒頭で著者は、仕事がなかなかうまく進まない原因として、次の2つの大前提がある、と指摘しています。

 

 

◆ 仕事は生きものである

 

◆ 私たちもまた生きものである

 

 

つまり、人間の意識や気持ちの部分が仕事の進め方に大きく影響し、正論やべき論をふりかざしたり、キレイごとだけの対策を並べ立ててもダメだということです。

 

 

したがって、「生きものだから」「人間だもの」というリアルに向き合ってものごとを解決するアプローチを著者は提案しています。

 

 

そして実は、この本は「プロジェクトマネジメント」の手法を用いて、仕事の進め方のノウハウを提示しています。その中で、ユニークなのは、「仕事の問題地図」という形で見える化しているところです。

 

 

具体的な手法や図については、ここでは敢えて詳しく書きませんので、興味ある方はぜひ、本書を手に取ってお読みください。

 

 

最後にひとつだけ、抵抗勢力の壁を突破する手法として、「相手を動かすストーリー」に不可欠な8つのポイントを以下に紹介します。

 

 

1.その仕事を進める目的は何か?

 

2.終わった後に、どんな世界が待っているのか?

 

3.だれに、どんなメリットがあるのか?相手のメリットは?

 

4.やらないと、どんなことが起こるのか?

 

 

5.なぜ、いまそれをやるのか?

 

6.なぜ、あなた(たち)がそれをやるのか?

 

7.なぜ、その相手に協力してもらいたいのか?

 

8.その相手に、どうふるまってもらいたいのか?

 

 

以上のポイントについて、説明することができれば、納得して人を動かすことができる、と著者は述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、「個人個人の人間らしさ」を尊重し、「人間らしさを組織の力に変えていく」仕組みづくりを学んでみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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