書評ブログ

『成熟スイッチ』

「成熟は一日にしてならず。しかし成熟への道は、成熟を目指したとたんにひらけていきます。日常の小さな心がけの一つ一つ、世の中のいたるところに、成熟へと向かう小さなスイッチがちりばめられているのです。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、1954年山梨県生まれ、日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍、1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーとなり、1986年『最終便に間に合えば』『京都まで』で第94回直木賞を受賞、2022年7月に日本大学理事長に就任した林真理子さんが書いた、こちらの書籍です。

 

林真理子『成熟スイッチ』(講談社現代新書)

 

 

この本は、読者の方々と一緒に成熟へ向かう小さな「スイッチ」について考えていく書です。

 

 

本書は以下の5部構成から成っています。

 

1.四つの成熟

2.人間関係の心理

3.世間を渡る作法

4.面白がって生きる

5.人生を俯瞰する

 

 

この本の冒頭で著者は、「さあ成熟しようと思って成熟出来るわけがありません。長い年月をかけて当人も気づかないような小さな変化を重ねていった結果、人は大きく変わっていきます。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「四つの成熟」について説明しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 人間力のある人には、人望がセットでついてくる

◆ とりわけ大切な作法は、感謝の気持ちを忘れないこと

◆ 楽しく生きるためには、相応のお金も必要

◆ 読書は必ず人生を面白く豊かにしてくれる

◆ 俯瞰力とは、つらい時や悲しい時に自分を慰め、笑いに変えてくれる

 

 

この本の中盤では、人間関係の心理」および世間を渡る作法」について、次のポイントを解説しています。

 

◆ 年をとり、人づき合いの新陳代謝を繰り返すうちに人間関係に悩まなくなる

◆ 成功すると孤独がついてくる

◆ 作家は変種者だけでなく、幅広いジャンルの人とつき合う

◆「編集者を大切にしなさい」「本を買ってくれた人に絶対に損をさせない」

◆ 定期的に飲食をする山梨独自の「無尽」のつき合い

 

◆ 時間が経っても、会ったらお礼を言うのが「感謝の流儀」

◆「支払うのは誰か」に敏感に

◆ その場にいる資格があるか、口角上げ女に注意

◆ すき間時間と一人時間の活用を

◆ 王道を行くか、センスでサブカルチャーを生きるか

 

 

本書の後半では、面白がって生きる」および人生を俯瞰する」について考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ キャパ超えを楽しむ仕事を

◆「好きな仕事に就ける」ということは、「人生の幸せの8割を得た」ことに

◆ 読書の利点を子どもに伝える

◆ 遊びの本気、出好きの好奇心

◆ 生き残るのは、変化するもの

 

◆ 運のバランスシートがある

◆「なぜ嫌いか」で自分が見える

◆ 年を取ると男女間のつき合いがスムーズになる

◆ 人生とはあっという間に幕を下ろす

◆「自分でお金を稼ぐと、こんなに楽しく生きられる」と子どもに伝えたい

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「成熟とは、昨日のままの自分だと、少しつまらないよ、ということでもある」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、「成熟スイッチ」について学び、毎日新しいスイッチを入れながら、昨日とは少し違った自分になってみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2966日目】