書評ブログ

『あんな経費まで! 領収書のズルい落とし方がわかる本』

「経費は節税の基本です。『経費を積み上げる』というシンプルなことをするだけで、確実に税金を減らすことができます。」と述べている本があります。

 

 

本日紹介するのは、元国税専門官、フリーライターで、Y-MARK合同会社代表、一般社団法人かぶきライフサポート理事小林義崇さんが書いた、こちらの新刊書籍です。

 

小林義崇『あんな経費まで! 領収書のズルい落とし方がわかる本』(宝島社)

 

 

この本は、事業者の皆様が自ら経費を判断できる力を身に着けていただくためのポイントを解説している書です。

 

 

本書は以下の8部構成から成っています。

 

1.経費で節税するための基礎知識

2.車、家賃を経費にして節税

3.備品や生活費を経費にして節税

4.食事代や取引先をもてなし節税

 

5.従業員や取引先をもてなして節税

6.お得な制度を活用して節税

7.期末にできる節税

8.心身の不調を整えながら節税する

 

 

この本の冒頭で著者は、「理解を深めてもらうための工夫として、本書ではいくつかクイズ形式を取り入れています。これらのクイズを考えながら解説を読んでいただけると、経費に関する基本的な判断ができるようになります。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「経費で節税するための基礎知識」について、以下のポイントを説明しています。

 

◆「事業と関連する支払い」が経費の基本

◆ 自分の経費を証明するため領収書が大事

◆ 領収書の但し書きは、事業との関連性がわかるように

◆ 節税メリットが大きいのは青色申告

 

 

この本の中盤では、車、家賃を経費にして節税」「備品や生活費を経費にして節税」および食事代や取引先をもてなし節税」について解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆ 金額の大きな自動車、家賃を経費にする

◆ 家賃を経費にすることは可能、小規模な社宅がいい

◆ 自宅の様々な支払いも経費になる

◆ 役員報酬を分散させて節税効果アップ

 

◆ パソコン、携帯電話、通信費も経費に

◆ 書籍の費用は業務との関連性で判断

◆ 事業開始前の会社の設立に関する支払いも「創立費」として経費になる

◆ 個人の開業前の費用は「開業費」として経費にできる

 

◆ 食事代は、事業関連費・会議費・接待交際費・福利厚生費の4パターンで経費になる

◆ 中小企業では、年間800万円までは接待交際費として全額経費になる

◆ 食事代は誰と食べたかで、接待交際費・会議費・福利厚生費として経費になる

◆ 接待交際費の上限に注意(一人当たり5千円の上限)

 

 

本書の後半では、従業員や取引先をもてなして節税」「お得な制度を活用して節税」「期末にできる節税」および心身の不調を整えながら節税する」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。

 

◆ 福利厚生費は、①従業員全員が利用できる、②社会通念上、妥当である、③会社が手配して支払う、の3つの条件が必要

◆ 社員旅行は常識の範囲で

◆ 最強の節税方法「旅費規程」

◆ 小規模企業共済で節税しながら老後資金を貯める

 

小規模企業共済は「貸付金制度」があり、資金繰りの安定にもなる

◆「国民年金基金」で年金を増やす

◆ 投資しながら節税できる i DeCo

◆ 個人事業者も活用可能な「経営セーフティ共済」

 

◆ 消耗品の大量購入は要注意

◆ 商品券で節税はできない(=経費にできるのは「使ったとき」)

◆ 広告宣伝費を出すとくは「掲載日」に注意

◆ 期末に役員報酬を上げるのはご法度

◆ セルフメディケーション税制は1万2千円を超えた8万8千円が上限で医療費控除とどちらかしか使えない

 

 

この本の締めくくりとして著者は、「私自身が税務調査を行ってきた経験からお話をすると、税務調査が厳しくなるのは、事業者が説明する事実が曖昧なケースです。」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、元国税専門官が教える節税の抜け道を学び、領収書と経費のルールを身につけてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2965日目】