「社会人になりたての新人記者たちも、企業財務の基礎知識を身につけたうえで資本効率を分析し、さらに株価指標から投資家の反応を探る必要があります。」と述べて、記者向けに決算取材をする際の基礎知識やポイントを解説している本があります。
本日紹介するのは、1972年横浜市生まれ、神戸大学経済学部卒、日本経済新聞社に入社し、証券部記者としてバブル崩壊から金融システム危機に至る90年代後半の株式市場やゼネコン経営問題を取材し、株価と財務諸表からの企業分析を身につけた日本経済新聞社・編集、ビジネス報道ユニットHRマネジャーの表悟志さんが書いた、こちらの書籍です。
表悟志『新人記者のみなさん、さあ決算取材です!』(日経ビジネス人文庫)
この本は、できるだけ日々のニュースを取り上げ、上場企業の開示資料などに垣間見える取材の手がかりを解説している書です。
本書は全部で32テーマについて、記者向けに決算取材の基本を解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 株式時価総額で起業の実力が分かる
◆ バリュエーションは「株式益利回り」で、EPSの逆数
◆ 株式指数も株価材料になる
◆ コロナで急増した「繰り延べ税金資産」
◆ ROE(自己資本利益率)8%を目標に
◆ 利益は意見、キャッシュは事実
◆ 企業の経営効率を示すROIC(投下資本利益率)
◆ ROICは事業部別に分解しやすい
◆ ROICは「WACC」(加重平均資本コスト)とセット
◆ ROIC偏重経営は縮小均衡に陥りやすい
◆ 株主の究極の関心事は「TSR」(株主総利回り)
◆ 大量保有報告書に注目
あなたも本書を読んで、決算を見ることで、会社の真の実力を把握してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【3027日目】