「貯蓄ゼロのご家庭は、40代で35.5%、50代で41%(金融広報中央委員会調べ・2021年)と衝撃的な数字になっています。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1954年長野県生まれ、大学卒業後に経済事務所勤務を経て、1982年にフリーのジャーナリストとして独立、難解な経済とお金の仕組みをわかりやすく解説する家計経済の第一人者として活躍する経済ジャーナリストの荻原博子さんが書いた、こちらの書籍です。
荻原博子『知らないとヤバい 老後のお金戦略』(祥伝社新書)
この本は、現実をしっかり知って、疲れ切った自分の気持ちを立て直し、押し寄せてくる不安に対して、「戦略的」に対処するための「羅針盤」となることを意図して書かれた書です。
本書は以下の5部構成にて50の戦略から成っています。
1.「年金」をおトクにもらう
2.「老後資金」は、これで大丈夫!
3.「投資」を疑いなさい
4.老後不安「3つの壁」の正体
5.老後資金の「稼ぎ方」
この本の冒頭で著者は、「年金が破綻しないと言えるワケ」を以下の通り説明しています。
◆ 政府の年金債務はすぐに支払わなければいけないわけではない
◆ 年金財政が破綻しそうになったら税銀負担を増やせばいい
◆ マクロ経済スライドの仕組みで物価上昇分より年金上昇率は低くなる
◆ 物価が上昇しても賃金が下がれば年金も下がる
本書の前半では、「年金をおトクにもらう」について、次のポイントを説明しています。
◆「年金70歳受給」になっても、いまの50代は大きな影響はない
◆ 40代が危険な老後を避けるためにやっておくべき3原則は、①70歳まで働く、②夫婦で働く、③住宅ローンなどを返済しておく
◆ イザと言う時の「遺族年金」「障害年金」を知っておく
◆ 年下の妻がいれば「加給年金」がもらえる可能性
◆ 年金の繰り下げ受給を考える
この本の中盤では、「老後資金は、これで大丈夫!」および「投資を疑いなさい」について、著者の見解を紹介・解説しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 老後資金の「棚卸し」をする
◆ 今の40代は「夫婦共働き」が強みに
◆ 老後3大節約ポイントは、①通信費を下げる、②固定費を見直す、③夫婦仲を改善する
◆ 医療と介護の基本を知って、制度を賢く活用する
◆ リバースモーゲージはやめなさい
◆「i DeCo」にはメリットもデメリットもある
◆「i DeCo」の節税はメリットは、年収が高い人ほど大きくなる
◆ 自営業者は「i DeCo」よりも小規模企業共済を利用しよう
◆ NISA口座にはメリットもデメリットもある
◆ 金融機関が長期投資を勧めるのは手数料を稼げるから
本書の後半では、「老後不安3つの壁の正体」および「老後資金の稼ぎ方」について考察しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 老後不安「3つの壁」とは、➀働けない子供、②働けない妻、働けない夫
◆ 豊かな老後には「お金」も大切だが、「自立した家族」も大切
◆ 妻も働けば、老後の年金が増える
◆ 将来に希望が持てる計画を立てる
◆ 豊かな老後に大切なのは「夫婦仲」
◆ 70歳まで会社で働く
◆ 会社勤めのメリットを知っておく
◆ 在職中に、稼げるスキルを身につける
◆ 起業するなら他人のお金で
◆ 会社を辞める前にやっておくこと
①収入の1年ぶんの蓄えを用意する
➁「有給休暇」をフルに使う
➂健康診断で、悪いところがあったら治しておく
④クレジットカードをつくっておく
⑤賃貸物件を借りておく
なお、老後のお金についてはぜひ新刊拙著『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)および前著『定年ひとり起業』(自由国民社)を併せて読まれると理解が深まるのでお薦めです。
あなたもこの本を読んで、「自助」の時代を生き抜くために、老後のお金戦略50を学び、実践してみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2734日目】