書評ブログ

『理系に学ぶ。』

理系コンプレックスを抱える文系男が、2年間にわたり理系のトップランナーたちと対話し続け、視界を大きく開かせていった記録の本があります。

 

 

本日紹介するのは、東宝にて『電車男』などの映画を製作し、ベストセラー作家でもある川村元気さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

川村元気『理系に学ぶ。』(ダイヤモンド社)

 

 

この本は、著者の川村元気さんが、15人の第一線で活躍する著名な理系人たちに、以下のことを訊ねて対話を続けた記録です。

 

 

◆ これから世界はどう変わるのか?

 

◆ 日本はどう変わるのか?

 

◆ 人間はどう変わるのか?

 

◆ 何が必要とされ、何が不必要となるのか?

 

◆ その先にどんな未来が待っているのか?

 

◆ 人間は何を美しいと思うのか?

 

◆ どうしたら幸せになれるのか?

 

 

その中で著者は、「理系と文系は、同じ山を違う道から登っているだけだ」ということに気づいた、と言います。

 

 

そして、理系人の彼らが見つけた「道」は、予想をはるかに超えて、創造性と示唆に富んでいた、と述べています。

 

 

 

本書は、対話をした15名の理系人ごとに、以下の15部構成から成っています。

 

 

1.養老孟司(解剖学者・作家・昆虫研究家)

 

2.川上量生(カドカワ社長・ドワンゴ会長)

 

3.佐藤雅彦(東京藝術大学大学院教授)

 

4.宮本茂(任天堂専務)

 

5.真鍋大度(メディアアーティスト)

 

 

6.松尾豊(東京大学大学院准教授・人工知能研究家)

 

7.出雲充(ユーグレナ社長)

 

8.天野篤(順天堂大学 心臓血管外科教授)

 

9.高橋智隆(ロボットクリエイター)

 

10.西内啓(統計家)

 

 

11.桝田淳(LINE取締役CSMO)

 

12.中村勇吉(インターフェースデザイナー)

 

13.若田光一(JAXA宇宙飛行士)

 

14.村山斉(理論物理学者)

 

15.伊藤穣一(マサチューセッツ工科大学 メディアラボ所長)

 

 

まず、対談した15名の理系人の選定に驚かされます。研究ジャンルは幅広く、かつ、いずれもトップランナーと呼ばれる研究者や事業家ばかりです。

 

 

よくこれだけの方々から、率直な意見を聞き、本音の対話ができたものだと感動してしまいます。

 

 

それぞれ対談した方の実績や現在の活動を紹介し、訪問した場所も記しています。本文は、そのまま対話の言葉が書かれ、最後に、「教え」として、まとめが整理されていてポイントがよく理解できます。

 

 

個々の対話の内容については、ぜひ本書をお読みいただきたいので、ここで詳細は書きませんが、私が心に残った「教え」だけ、以下に紹介します。

 

 

◆ 世の中のことは20%くらいは違っているかも知れない

 

◆ 世の中で勝とうと思ったら、不戦勝が一番いい

 

◆ 人間には、まだ新しいわかり方がたくさん残っている

 

◆ 積み上げていきながら、アンバランスなんだけど何とかバランスが取れそうといったところでまとめた方が、ずっと面白いものになる

 

◆ プログラムは持久力のスポーツみたいなもの、どれだけ寝ないで早く終わらせられるか

 

 

◆ 人工知能との両立が進めば進むほど、人間はより人間らしい仕事に特化できる

 

◆ 植物性と動物性の両方の栄養素を持った生物は、地球上でミドリムシだけ

 

◆ なるべく人と出会って、いろいろな人からもらう知恵や経験を「あの話は我々で言うとこれだな」と、あてはめることが大事

 

◆ スマホの次は確実に小型のヒト型ロボットの時代が来る

 

◆ 経験や勘をデータとして集計し、分析し、皆が使えるものとしてノウハウに落とし込むのが統計学

 

 

◆ サイエンスだけでなくアートも両方をかき回して考えられる脳が必要

 

◆ ネットの世界は人間の行為をいかに抽象化するかみたいなところがある

 

◆ 日本は技術的にすごいことをやっている国なのに、我々がそれに慣れてしまって客観的に評価しにくくなっている

 

◆ 私たちが知っている宇宙はたった5%でしかない

 

◆ 数学も文学もそれぞれが一つの言語で、表現できることが違いだけ。物理学者だって芸術家だってこと

 

 

あなたも本書を読んで、新しい視野を獲得し、理系と文系が同じ「山」を目指していることを実感してみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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