「多くの人にとって、老後はいつかやってくる遠い先のことで、何となく大変そう、怖そうというネガティブなイメージがあるだけの漠然とした存在のようです。」「しかし実際、今は自分の老後プランを自分の意思で選べる時代になりました。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、日経ホーム出版社(現日経BP社)にて『日経ウーマン』『日経マネー』副編集長を歴任、リクルートの『赤すぐ』副編集長を経て、現在は経済ジャーナリスト、金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎 代表取締役の酒井富士子さんが書いた、こちらの書籍です。
酒井富士子『マンガと図解でよくわかる 老後のお金 本当に必要な金額の答えと今からできる対策』(インプレス)
この本は、選べる時代だからこそ、「自分は何歳までどんな働き方をしたいか、どこでどんな暮らし方をしたいか」を常に考えておくために、一生、楽しく前向きに暮らせるよう、人生に必要な「お金」との付き合い方について一緒に学んでいくための書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.「老後のお金」の ❝もやもや❞ を解消しよう
2.「出るお金」を把握して今から対策しよう
3.「入るお金」の代表格・公的年金を攻略しよう
4.私的年金や企業年金で「入るお金」を増やそう
5.iDeCo で年金額を増やそう
6.つみたてNISAで老後の資産運用
7.「万一のお金」の仕組みを知っておこう
8.こんなことも知りたい!「老後のお金」Q&A
この本の冒頭で著者は、本書のマンガ登場人物を紹介しています。著者であるFP資格を持つ経済ジャーナリスト・酒井富士子のほか、パートの中谷恵(42歳)、小林由紀子(68歳自営業)、小林加奈(39歳フリー翻訳家)、中谷隆(43歳会社員)、中谷悠馬(12歳小学6年生)に「なゆた」(カフェのまねき猫)です。
本書の前半では、「老後のお金の ❝もやもや❞ を解消しよう」および「出るお金を把握して今から対策しよう」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 先取り ✕ 積立パワーで頑張らなくても「貯まる体質」に
◆ 人生の3つの貯め時を逃さず、しっかり試算を積み上げる
◆ ライフスタイル別に「もらえる年金額」を把握しよう
◆ 入るお金・出るお金を把握して年代別に「今できること」を
◆「出るお金」は3つに分けて予算化する
◆ 老後の「生活費」は現役時代の7割を想定する
◆ ライフイベント費を見直す3つの鉄則(➀予算、②優先順位、③必要性)
◆ 万一のお金は貯蓄と医療保険を組み合わせる
この本の中盤では、「入るお金の代表格・公的年金を攻略しよう」「私的年金や企業年金で入るお金を増やそう」および「iDeCo で年金額を増やそう」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 現時点の年金受取額は「ねんきん定期便」で確認しよう
◆ 年金を増やす3つの方法(➀収入を上げる、②長く働く、③繰り下げ受給する)
◆ 最高75歳まで繰り下げ可能
◆ 自営業者のための制度で老後資金の準備(国民年金基金、iDeCo、超規模企業共済)
◆ 投資で資産を増やすことも大切、「一括買い」をしない
◆ はじめは「投資信託」が鉄板
◆ 夢がある「米国株」投資
◆ 現役のうちに副業テクニックを身につけよう
◆ iDeCo の基本的な知識と仕組みを知ろう
本書の後半では、「つみたてNISAで老後の資産運用」「万一のお金の仕組みを知っておこう」および「こんなことも知りたい! 老後のお金Q&A」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ 加入年齢の上限はない「つみたてNISA」
◆「つみたてNISA」の投資対象は国が厳選した商品なので安心
◆ 老後2000万円問題とは別に介護費用500万円を取っておく
◆「高額療養費制度」を活用する
◆ リスク性資産から取り崩してお金も上手に使い切ろう
この本の締めくくりとして著者は、「老後の不安を消す一番の処方箋は、積立パワーということになります。」と述べています。
本書で推奨している「積立投資」や「長く働く」ことによって年金を増やす方法など、新刊拙著『定年ひとり起業マネー編』(自由国民社)および前著『定年ひとり起業』(自由国民社)にて私が提唱しているコンセプトと共通するものが多く、共感する部分が多いです。
あなたも本書を読んで、貯め癖を身につけて、不安のない人生を歩んでいきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2812日目】