「コンプライアンスを適切に理解していないことが問題なのであって、コンプライアンス経営そのものが問題なわけではありません。」と指摘している本があります。
本日紹介するのは、城山タワー法律事務所・代表弁護士で、桐蔭法科大学院・法科大学院長、教授の蒲俊郎さんが書いた、こちらの書籍です。
蒲俊郎『間違いだらけのコンプライアンス経営』(イースト・プレス)
この本は、経営とリンクした実践的なコンプライアンス論を展開した本で、企業を守るため、企業トップ(経営者)を守るため、社員を守るため、さらには、その企業と関係を持つ全ての人を守るために、コンプライアンスは不可欠なもの、と述べています。
本書は以下の3部構成からなっています。
1.「法令」「運用マニュアル」「社内規定」を遵守しても炎上してしまう理由
2.企業が取り組むべきコンプライアンス経営とは
3.特別対談 蒲 俊郎 × 新 将命
この本の冒頭で著者は、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の社長を長く務め、住友商事アドバイザリー・ボード・メンバーとしても活躍されて、「伝説の外資トップ」と呼ばれた新 将命さんの著書『王道経営』の中で記されているコンプライアンスの考え方を紹介しています。
また、優れた経営者だけが知っている、コンプライアンスの「本当の意味」について、この本では、新将命さんの以下の著書も引用しながら説明しています。
また本書では、コンプライアンスは「法令遵守」よりも、以下のような概念が大切だと説明しています。
◆ インテグリティ
◆ 三方よし
◆ 使命感に裏付けられた職責の全う
◆ トップが社員の鑑となること
◆ 企業理念の重要性
◆ 双方向のコミュニケーション
その他、企業ではコンプライアンスにおけるリスクとして、次のようなものを挙げています。
◆ ブラック企業と認定されること
◆ パワーハラスメントのリスク
◆ きちんと部下をフォローすればパワハラにならない
◆ セクシュアルハラスメントのリスク
◆ 現代社会におけるネット上での私的制裁
さらにこの本では、エアビーアンドビーやウーバーの成功例や今後の課題について延べています。
本書の最後では、蒲俊郎さんと新将命さんとの「特別対談」が掲載されています。コンプライアンス論について、かなり突っ込んだ議論を知ることができて、とても有益です。
あなたも本書を読んで、コンプライアンス経営について、しっかり考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を