「傷つきやすい人が『わかってもらえた』と感じ、その傷つきやすさを解決することができれば、人間関係が原因で仕事を転々としたり、働く気力が起きずに悩んだりする人が減るかも知れない。」と思って、特に「無神経な人」との人間関係について、じっくり取り上げて書かれた本があります。
本日紹介するのは、青山学院大学国際政治経済学部を卒業後、東芝に入社、ノキア・ジャパン、シリコンバレーのスタートアップ、アジア系IT企業などで、法人営業、外国人エンジニアの人材育成、大学生就活支援を経験、2018年にHSP研究の第一人者エイレン・アーロン博士の「専門家認定プログラム」の日本人初の修了者となり、現在はHSP専門のカウンセラー、キャリアコンサルタントのみさきじゅりさんが書いた、こちらの書籍です。
みさきじゅり『とても傷つきやすい人が無神経な人に悩まされずに生きる方法』(ダイヤモンド社)
この本は、傷つきやすい人たちが無神経な人と対等につきあう勇気を持つための書です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.「傷つきやすい」には理由がある
2.傷つく前に「距離をとる」
3.無神経なひと言から心を守る
4.自分らしく生きていく幸せ
この本の冒頭で著者は、「こんなことに悩んでいませんか?」と問いかけ、「チェックリスト あなたは傷つきやすい人?」を掲載しています。
本書の前半では、「傷つきやすいには理由がある」について、以下のポイントを説明しています。
◆ HSP(Highly Sensitive Person)の4つの特徴:①処理の深さ、②神経のたかぶりやすさ、③感情反応や共感力が強い、ささいなことを察知し察知した変化から影響を受けやすい
◆ HSS型(刺激追求型)HSPという好奇心旺盛で積極的だが傷つきやすい人もいる
◆ HSS型HSPの特徴:①スリルを求める、②真新しい経験を求める、③抑制を嫌う、④退屈を嫌う
◆ 仕事が好きだから、ついがんばってしまう、なのにひどく負担にも感じてしまう
◆ 傷つきやすい人は、自分の周りに好感度のアンテナを張りめぐらしている
◆ 自分より先に相手のことを考えている
◆ 自分の感覚に合う音楽を聴いたり、歌ったり、アニメや動画を見る
◆ アンテナの感覚が違うから仕方ない、と考える
この本の中盤では、「傷つく前に距離をとる」および「無神経なひと言から心を守る」について考察しています。主なポイントは次の通り。
◆ 自分の心の陣地で生きる意識を
◆ しなくていいガマンをやめる
◆「とりこぼされた仕事」はそのままにしていい
◆ 心の状態に合わせたカーテンを使う
◆ 無神経な人は深く考えない
◆ 私が感じていることを大切にしよう
◆ 相手と距離をとることをためらわない
◆ 相手の期待にこたえようとしない
本書の後半では、「自分らしく生きていく幸せ」について解説しています。主なポイントは以下の通りです。
◆ まっすぐな姿勢を見てくれている人は必ずいる
◆ 細やかな心配りを求めている人も必ずいる
◆ あなたがいることで、がんばれる人がたくさんいる
◆ 自分らしく生きるほど、生きやすくなる
この本の締めくくりとして著者は、「傷つきやすい人は、心のパターンを解明できると対処法を考えやすくなります。まずは、目にははっきり見えないメカニズムを意識する、ということです。」と述べています。
そして、HSPだけでなく、あらゆる傷つきやすい人に安心と希望を与えてくれる、エイレン・アーロン博士ともに全世界のHSPのためのリトリート合宿を開催し続けているジャクリン・ストリックランドさんの次の言葉を紹介しています。
認めてもらおうとするよりも
あなたにとって必要なことに力を注ぎましょう。
そして、流れを信頼しましょう。
傷つくかもしれない炉感じていたり
困惑していたとしても
「私は今この瞬間、何を学ぼうとしているのか」
私に必要なことは何かを常に自分に問いかけるのです。
HSPだけでなく全ての傷つきやすい人に、HSS型HSPのキャリアコンサルタントが教えてくれる「無神経な人に悩まされずに生きる方法」を学び、実践できる本書を推薦します。
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では、今日もハッピーな1日を!【2815日目】