書評ブログ

『覚悟-さらば民進党、真の保守を目指して』

「“ 真の保守 ” とは何か? それは、我が国の歴史と伝統を貫く “ 寛容の精神 ” を体現したものだと考えます。」という政治信条をまっすぐに述べた本があります。

 

 

本日紹介するのは、衆議院議員元防衛副大臣長島昭久さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

長島昭久『覚悟-さらば民進党、真の保守を目指して』(ワニブックス)

 

 

この本は、少子「超」高齢化、膨大な財政赤字、安全保障上の危機という三大課題に直面した日本は、今こそ「オールジャパン」で構造的な改革を断行しなければ、ますます活気を失い、世界から取り残されてしまう、という危機感を持って書かれた書です。

 

 

 

本書は以下の6部構成から成っています。

 

 

1.民進党を離党した理由~ 集団的自衛権への解釈の相違

 

2.民主党政権の躓き~ 政権交代の裏側で

 

3.尖閣国有化~ 国際政治の荒波を超えて

 

4.真夏の東京都知事選~ 混乱を極めた舞台裏

 

5.悔恨~ 我々はどこで間違ったのか

 

6.子どもたちの「未来保障」~ 人材育成で日本の将来を拓こう

 

 

 

この本の冒頭で著者は、国内外の現実を直視して、この国に「秩序ある進歩」をもたらすため、「革命でもなく、現状維持でもない、秩序ある進歩」(経済学博士・小泉信三)という言葉に学ぶべきだ、と提唱しています。

 

 

こうした「真の保守」の作法中国古典に求めるとすれば、「中庸」の思想に通じるものがある、と著者は言います。

 

 

現在の日本は、寛容さを失っており、ネットやマスコミの世界だけでなく、国会もまったく同様だ、と本書では指摘しています。

 

 

アメリカ、中国、ロシアといった大国が権謀術数を尽くしてせめぎ合う「G3」の世界に入りつつある現在、日本は主体的な戦略を持ち、日本独自の生き残り策を考えなければならない、と長島さんは説いています。

 

 

 

この本ではまず、著者の長島昭久さんが民進党を離党した理由として、安保法制に対する「集団的自衛権」の解釈の相違にあったことを述べています。

 

 

著者の解釈は、「憲法守って、国滅ぶ」という事態になりかねない、という思いです。

 

 

 

続いて、民主党政権が躓いた裏側について解説しています。とくに、鳩山内閣基地移設問題から日米関係が揺らいだ背景を解説しています。

 

 

また、「防衛計画大綱」改正は、民主党政権の大きな成果であったことが説明されていて、一般にはあまり理解されていないことです。

 

 

 

本書の中盤では、2016年夏の東京都知事選の裏側が記されています。長島さんが都知事選出馬の覚悟をしかかった、というのも初めて知りました。

 

 

古賀茂明さんに公開出馬要請をしながら、土壇場で岡田・民進党代表(当時)が出ないように説得する等など、民進党が鳥越俊太郎さんを候補にするまでのドタバタが、選挙戦でもそのまま表れたのだと納得しました。

 

 

 

本書の後半には、岡田代表の辞任に伴う民進党代表選の舞台裏が記されています。著者の長島さんは出馬を目指しましたが、推薦人が集まらず、断念となりました。

 

 

 

最後に著者は、「子どもの貧困」問題を取り上げています。契機になったのは、川崎市中1男子生徒殺害事件の衝撃でした。

 

 

これは単なる少年の非行問題ではなく、加害者・被害者ともに、子どもを取り巻く環境の厳しさを目の当たりにするものだったからです。

 

 

貧困が次世代にも及び、「貧困の連鎖」になりかねないという事実があります。

 

 

著者の長島さんは、フィンランドにある「ネウボラ」というシステムの日本導入に向けての活動を始めました。

 

 

「ネウボラ」とは、「相談する場所」で、この支援制度により、子どもが生まれた時から小学校に入るまで、文字通り切れ目のないサービスを受けることが出来ます。

 

 

さらに、高校までの教育費の「完全無償化」や、奨学金制度の拡充を緊急課題としています。

 

 

著者の長島さんはもともと「安全保障」の専門家でしたが、子どもたちの「未来保障」もまた、政治家の責務だと述べています。

 

 

 

あとがきの中で、著者は、注目する非自民の政治家として2名を挙げています。橋下徹・前大阪市長小池百合子・東京都知事です。

 

 

この二人の「平成の雄藩連合」が実現すれば、自民党を脅かす勢力を全国規模で展開することができるかも知れない、と述べています。

 

 

この本は、友人で高校・大学の同級でもある石井めぐみ・国立市議会議員の推薦で読みましたが、とてもいい本でした。現在の日本が置かれた厳しい状況の中で、政治には何が大切か、という原点に気づかせてくれる一冊として、心から推薦します。

 

 

あなたも本書を読んで、日本の未来について、しっかりと考えてみませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を

 

 

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