社員が皆、疲れ切っていて、会社でストレスがないのは好業績に浮かれている経営者だけ、というのが、今の日本企業の状況です。
本日紹介したいのは、みずほ銀行在職中に作家デビューを果たし、現在は退職して金融関連小説などを執筆する江上剛さんが書いた、こちらの書です。
江上剛『会社という病』(講談社+α文庫)
この本は、「なぜ我々の人生は人事とか出世とか査定とか左遷とか会社が勝手に決めた制度や慣習やルールに縛られなければならないのか」と憤慨する社員の声を受けて書かれました。
著者の江上さんは、会社の病巣を一つ一つ俎上に載せて、得意の「江上節」で抉ってくれませんか、という編集者の依頼にこたえて、本書の構想を練ったということです。
本書は以下の29の「会社の病」を俎上に載せてその本質を解説しています。
1.人事という病
2.出世という病
3.派閥という病
4.上司という病
5.左遷という病
6.会議という病
7.残業という病
8.現場無視という病
9.就活という病
10.定年という病
11.広報不在という病
12.成果主義という病
13.根回しという病
14.社長という病
15.部課長という病
16.ハラスメントという病
17.取締役という病
18.同期という病
19.創業者という病
20.先輩という病
21.営業という病
22.経営企画という病
23.査定という病
24.数字という病
25.給料という病
26.新規事業という病
27.ボーナスという病
28.経理という病
29.計画値という病
本書で採り上げる「会社の病」の中でも、とりわけ人事、出世、左遷、査定などの公平さを欠く実績評価の実態が、根深い病巣として印象的です。
その問題意識とまったく同じ観点から書かれた、楠木新著『左遷論-組織の論理、個人の心理』(中公新書)は、先の4月1日付ブログ記事で書評を採り上げました。
多くの会社員の方々から様々な反響をいただきましたが、それだけ共感する社員の方が多いということでしょう。
あなたも、本書を読んで改めて「会社の病巣」を意識して受け止め、今後の人生設計を考えてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を