書評ブログ

『本音』

「『一度死んだ小倉智昭』の人生を残しておきたいと思ったのである。実は知名度と活動期間の長さにもかかわらず、小倉さんはほとんど本という形で言葉を残してこなかった。」と述べている本があります。

 

本日紹介するのは、1947年秋田県生まれ、タレント「どーなってるの?!」「情報プレゼンター とくダネ!」などでMCとして活躍してきた小倉智昭さんが「話し手」、1985年東京都生まれ、社会学者、作家古市憲寿さんが「聞き手」となって書かれた、こちらの書籍です。

 

小倉智昭・古市憲寿『本音』(新潮新書)

 

この本は、小倉智昭さんの大病や臨死体験を経た人生論のほか、小倉さんしか語れないだろう芸能界やテレビ業界のあれこれを赤裸々に語った小倉節全開の過激さと優しさが混ざった本です。

 

 

本書は以下の3部構成から成っています。

 

1.三途の川を見たことで人生観はどう変わったか

2.吃音の少年がいかにして実況のプロになれたのか

3.「とくダネ!」はいかにして生まれ、燃え、終わったのか

 

この本の冒頭で著者は、「いわゆる『語り下ろし』というスタイルだが、本文を読んでいると頭の中であの小倉さんの声が聞こえてくるはずだ。その意味で、書籍版『とくダネ!』と言いてもいいかも知れない。」と述べています。

 

 

本書の前半では、「三途の川を見たことで人生観はどう変わったかついて、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 三途の川のほとりに父がいた

◆ コレクションを捨てるのは難しい

◆ 76歳からのひとり暮らし

◆ 老後は思い通りにならないもの

◆ 死ぬ間際にどう人生振り返るか

 

 

この本の中盤では、「吃音の少年がいかにして実況のプロになれたのかについて解説しています。主なポイントは次の通りです。

 

◆ 夢ではなく目標を持て

◆ 競馬場でのランニングが仕事に活きた

◆ フリーになったら儲かるというのは勘違い

◆ 自分の中に話の引き出しを作るために、週に70冊の雑誌を読む

◆ 自信のあるところだけ見ればいい

 

 

本書の後半では、「『とくダネ!』はいかにして生まれ、燃え、終わったのかについて考察しています。主なポイントは以下の通り。

 

◆ 今のテレビは「間」がなくなった

◆ 不祥事と作品は別物だ

◆ 昔はスター、今は流れ星

◆ 誰もがコメンテイターになる時代

◆ 高齢者のための番組をやってみたい

 

この本の締めくくりとして著者は、「近頃はテレビを見ていても、言いたいことが言いづらい、というか、言えないことが増えてきた気がします。」と述べています。

 

 

あなたも本書を読んで、小倉智昭さんの本音の生い立ちから芸能界、死生観までを知り、自らの人生を考えてみませんか。

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【3361目】