「高齢者と呼ばれる年齢になると大半の方は何本かの歯を失っており、失った歯を補う治療をされます。そして治療をする度に、さらに歯を失って硬い物や歯応えのある物を制限しなければならなくなります。」と述べている本があります。
本日紹介するのは、1986年生まれ、2011年大阪大学歯学部卒業後、同大学院にて博士号取得、大阪で有数の大手歯科グループに入職、歯一本単位ではなく、口全体や顔面、全身との調和を目指す「全体治療」や、口と全身疾患との関係に配慮した「歯科医科連携」、原因を追究する「根本治療」に力を注いで、現在はエンパシーデンタルクリニック院長の魚田真弘さんが書いた、こちらの書籍です。
魚田真弘『人生100年時代 歯を長持ちさせる鉄則』(クロスメディア・パブリッシング)
この本は、「人生100年-歯の寿命60年」の差をいかに埋めるかを考え抜き、歯の寿命100歳を実現するために、ぜひ知っておいてほしいことを伝えるために、Q&A方式にてわかりやすく書かれた書です。
本書は以下の4部構成から成っています。
1.歯の寿命100歳を目指す。健口寿命を延ばすために
2.Q&Aで知る。自分の歯をできるだけ治療せず、長持ちさせて、予防する方法
3.Q&Aで知る。治療した歯をできるだけ長持ちさせる
4.Q&Aで知る。歯を失ってしまってから、適切に補綴(ほてつ)する方法
この本の冒頭で著者は、本書全体のポイントとして、次の3点を挙げています。
◆ 歯を長持ちさせる鉄則がわかる
◆ 歯と全身の関係がわかる
◆ 歯や健康に対する意識が変わる
本書の前半では、「歯の寿命100歳を目指す。健口寿命を延ばすために」について、以下のポイントを説明しています。
◆ 歯科医によるプロフェッショナルケア×自身のセルフケアが歯周病治療では不可欠
◆ 医師と歯科医師が連携を取り合う「医科歯科連携」が必須
◆ 1回5分以上の歯磨きを
◆ むし歯や歯周病は歯間で進行しやすい
◆ 歯間やエアーフロスがお勧め
◆ 3カ月に1度、定期歯科検診を
◆ 長生きしたければ鼻呼吸
◆ 口周りの筋肉が衰えて活舌が悪くなる「オーラルフレイル」
◆ 食事の時に「むせる」、嚥下(飲み込む)の力低下で誤嚥性肺炎のリスク
◆ 睡眠時無呼吸症候群は様々な障害の要因に
この本の中盤では、「Q&Aで知る。自分の歯をできるだけ治療せず、長持ちさせて、予防する方法」について解説しています。主なポイントは次の通りです。
◆ プラーク(歯垢)とは、むし歯や歯周病の元凶となる「細菌のマンション」
◆ 歯石はプラークが石灰化しかもの
◆ 歯周病は、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病、誤嚥性肺炎など様々な病気につながる
◆ ドライマウス(口腔乾燥症)の原因は生活習慣
◆「ステファンカーブ」から見て、毎食後の歯磨きが理想
◆ デンタルフロスや歯間ブラシを正しく使う
◆ ホワイトニングは歯を強くする効果もある
◆ 矯正は大人になってからでも始められ、審美以外のメリットもある
本書の後半では、「Q&Aで知る。治療した歯をできるだけ長持ちさせる」および「Q&Aで知る。歯を失ってしまってから、適切に補綴(ほてつ)する方法」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 詰め物や被せ物(補綴物)は食事の度に負担がかかり経年劣化する
◆ 治療中のはを放置しては絶対にいけない
◆ 抜歯になるリスクを知り、しっかり予防する
◆ 抜歯した後の治療は、①ブリッジ、②部分入れ歯、③インプラントの3つ
この本の締めくくりとして著者は、「ぜひ知識を得ただけでなく、定期検診やメインテナンスへと行動につなげていただけたら幸いです。それが歯の寿命100歳への第一歩です。」と述べています。
あなたも本書を読んで、人生100年時代、歯を長持ちさせる鉄則を学び、むし歯や歯周病を予防して「健口寿命」を100歳まで延ばしていきませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!【2997日目】