書評ブログ

『GAFA × BATH 米中メガテックの競争戦略』

「GAFAとBATHなしに未来は語れない」と説いて、米中の巨大テクノロジー(メガテック)企業の動向を分析・紹介して、グローバル経済への影響を解説している本があります。

 

 

本日紹介するのは、立教大学ビジネススクール(大学院ビジネスデザイン研究科)教授田中道昭さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

 

田中道昭『GAFA × BATH 米中メガテックの競争戦略』(日本経済新聞出版社)

 

 

この本は、GAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)BATH(バイドゥ・アリババ・テンセント・ファーウェイ)という米中の巨大テクノロジー(メガテック)企業8社比較分析し、その最新動向世界経済への影響を解説している書です。

 

 

 

本書は以下の7部構成から成っています。

 

 

1.「5ファクターメソッド」でメガテックを分析する

 

2.アマゾン × アリババ~ アマゾン経済圏とアリババ経済圏の戦い

 

3.アップル × ファーウェイ~ プラットフォーマーとハードウェアメーカー、「ショック」をどう越えるか

 

4.フェイスブック × テンセント~ 目的としてのSNSか、手段としてのSNSか

 

5.グーグル × バイドゥ~ 検索サービスから事業を拡大、狙うはAIの社会実装

 

6.GAFA × BATHの総合分析と米中の新冷戦

 

7.GAFA × BATH時代、日本への示唆

 

 

 

この本の冒頭で著者は、米中メガテック企業8社の分析で、次の5つが見えてくると述べています。

 

 

◆ プラットフォーマーの覇権争い

 

◆ 先駆者利益を創造する存在となった中国勢の動向

 

◆ 同じ事業ドメインから異なる進化を遂げる理由

 

◆ 産業・社会・テクノロジー・あるべき企業の未来

 

◆ 日本の未来

 

 

 

さらにそれらを通して、読者は以下の3つの視点を持って、本書を読み進めて欲しい、と著者は言います。

 

 

1.米中メガテック8社をベンチマークする(分析し、参考にする)

 

2.上記8社と直接競合する企業は対策を考える

 

3.上記8社の分析を踏まえて自社の戦略を研ぎ澄ませる

 

 

 

そして分析の手法については、「孫子の兵法」に基づいた、次の「5ファクターメソッド」にて行っています。

 

 

◆ 道:ミッション

 

◆ 天: ミッションを実現するためのタイミング戦略

 

◆ 地: 事業領域

 

◆ 将: トップのリーダーシップ

 

◆ 法: 事業構造、収益構造

 

 

 

このあと本書では、8社の「5ファクターメソッド」による分析が順に記されています。

 

 

GAFAについては、その収益力や影響力の大きさがある程度、知られていますが、中国のBATHについては、これまであまり情報がなかったので、今回初めて全貌が理解できました。

 

 

とくに驚いたのが、アリババ経済圏の大きさと、アリペイが象徴する金融事業における競争力です。

 

 

単に人口の多い中国人マーケットを押さえているだけという認識でしたので、ジャック・マーCEOのリーダーシップや壮大なミッションには深い感銘を受けました。

 

 

また、中国政府との微妙な関係から、CEOを退任する予定であること、またジャック・マーが共産党員であることが公表されたことも意外でした。

 

 

 

さらに、ファーウェイについては、カナダでの副会長(創業者の娘)逮捕の衝撃や、高い技術力、とくに5G技術では世界の先頭を走っているというのは驚きです。

 

 

 

その他の中国メガテック2社についても、競争力を持っていることが分かり、まさにGAFAと並ぶか、それ以上中国のBATHが、世界経済に大きな影響力を持っていることが理解でしました。

 

 

 

詳細な分析に興味ある方は、ぜひこの本を手に取ってお読みください。

 

 

 

あなたも本書を読んで、米中メガテック8社の競争戦略最新動向、さらに日本をはじめ世界経済への影響について考えてみませんか。

 

 

 

速読法・多読法が身につくレポート 『年間300冊ビジネス書速読法「7つのポイント」』 (定価 9,990円)を、こちらのサイトより、大杉潤のメルマガ『ビジネス書10000冊から』へ登録いただければ、無料で差し上げます。こちらをクリックして登録ください!

 

https://tsuku2.jp/mlReg/?scd=0000049956

 

 

 

 

では、今日もハッピーな1日を!