人と組織のコミュニケーションの幅を広げる「4つのタイプ」に分けたコーチングを提唱している図解ムック本があります。
本日紹介したいのは、コーチA代表である伊藤守さん監修、鈴木義幸さん著のこちらの書です。
伊藤守・鈴木義幸『コーチング流タイプ分けを知ってアプローチするとうまくいく』(ディスカヴァー21)
このムック本は、わが国で最初のコーチングファームによる「コーチング研修」の最人気セッションを図解版で解説した、たいへん分かりやすくてお得な本です。
◆ なぜ、あいつはああなのか?
◆ なぜ、上司はそういう反応をするのか?
◆ なぜ、自分はこうなるんだ?
いろいろな職場で起こる様々な疑問やコミュニケーションの問題も、タイプが分かればうまくいく、と説いているのが本書です。本書は以下の4部構成から成っています。
1.自分のタイプを知ろう
2.まわりの人のタイプを知ろう
3.それぞれのタイプとの接し方を知っておこう
4.タイプ別リーダーシップのとり方
本書では主に、職場という組織の中での上司と部下とのコミュニケーション上の問題を解決することを念頭に置いて、「4つのタイプ」という切り口からアプローチしています。
まず基本となる「4つのタイプ」とは以下の分類です。
◆ C : コントローラー
◆ P : プロモーター
◆ S : サポーター
◆ A : アナライザー
「コントローラー」タイプは、人をも場をも支配しようとします。人から指示されるのを何より嫌うトップダウン型リーダーです。行動的で野心的な起業家タイプと言えます。弱みを見せたり、甘えたりするのは苦手です。
「プロモーター」タイプは、人に影響を与えたいタイプです。注目こそがやる気の源で、エネルギッシュなアイデアマンです。新しいことに挑戦するのは得意ですが、持続は苦手です。社交的で人気者ですが、人の話はあまり聞きません。
「サポーター」タイプは、人間関係が何より大事です。ビジネスよりも「人」優先、「和」を重んじる気配り上手なタイプです。協調性があり、温かく穏やかですが、リスクを冒すのは苦手です。人の期待に応えようとする一方、人からの承認を求めます。
「アナライザー」タイプは、沈着冷静慎重派のタイプです。客観的な視点で問題解決を行う完全主義者です。行動より計画・分析の理論派で、変化や混乱に弱い特徴があります。感情表現が苦手で、大人数も苦手、孤立しても気になりません。
おそらく、あなたも自分がどの「タイプ」に当てはまるのか、はっきり見当がつくのではないでしょうか。大切なのは、「自分のタイプ」を知り、且つ「相手のタイプ」を認識したうえでコミュニケーションを取るということです。
自分と「同じタイプ」や「相性のいいタイプ」とは苦労せずにコミュニケーションがスムースに取れますが、多くの場合、「タイプ」が違うために相手の言うことや反応を理解できません。
そして、タイプの優劣ではなく、要は自分の強みをどう活かしていくのか、相手の強みをどう引き出していくのか、ということです。
ちなみに一般的には、営業職に向くタイプは、プロモーターとコントローラーが多いと言われています。また、セールスエンジニアにはアナライザーが多く、ルートセールスで信頼を得るのはサポーターが多い、ということです。
同じ営業職でも、そのやり方で、いろんな「タイプ」が活躍する場がある、ということでしょう。本書の後半では、具体的に上司や部下の立場になった時に、どのようなアプローチをしたらよいかが書かれていて参考になります。
各業界のリーディング企業が次々に導入している「タイプ別のコーチング」、あなたも本書でそのエッセンスを学び、自らのコミュニケーション改善に活かしてみませんか。
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では、今日もハッピーな1日を!