「クロスボーダー・ソリューション」という地方創生の新しいカタチのコンセプトとその実践で、2017年、2020年、2021年と2年連続3回目の「地方創生大臣表彰」を受賞した中堅証券会社の10年間にわたる挑戦のストーリーを描いた本があります。
本日紹介するのは、1958年岡山県生まれ、大阪大学経済学部卒業後、富士銀行(現みずほFG)入行、勧角証券(現みずほ証券)を経て、藍澤證券に入社して同社取締役副社長執行役員を歴任、現在は、静岡大学イノベーション社会連携推進機構客員教授、境港市企業誘致・物産観光推進委員の角道裕司さんが書いた、こちらの書籍です。
角道裕司『証券会社とつむぐ「地方創生」の物語 アイザワ証券「クロスボーダー・ソリューション」の挑戦』(毎日新聞出版)
この本は、1918年に創業した中堅証券会社の藍澤證券が、業界に先駆けてアジア各国の株式を日本の個人投資家に紹介したことで、「アジアのアイザワ」と呼ばれ、さらにクロスボーダーで学んできたことを地方創生において地域に還元するグローカル・コンセプトという姿になって今に続いていることをストーリーで紹介している書です。
本書は以下の8部構成から成っています。
1.地方創生大臣表彰
2.ソリューション戦略の誕生
3.ソリューション戦略の始動
4.新たな課題
5.銀行との連携
6.協同組織金融機関との提携
7.教育機関との提携
8.社会の一員として
この本の冒頭で著者は、地方創生大臣表彰を受賞した藍澤證券の取り組み事例(茨城県・常陸大宮高校)を紹介しています。
続いて本書の前半では、ソリューション戦略の誕生・始動、および新たな課題について紹介・説明しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 商標登録された「クロスボーダー・ソリューション」
◆ 相続への対応と志の提携
◆ 認知症への対応
◆ ダンバー数(脳の容量に適する150人集団規模)
この本の中盤では、「銀行との提携」および「協同組織金融機関との提携」について考察しています。主なポイントは以下の通り。
◆ 西京銀行(山口県)との銀証共同店舗
◆ 社員満足度トップの ED Jones証券の世界
◆ 福邦銀行(福井銀行)との包括業務提携
◆ 第一勧業信用組合(東京都心部)との取り組み
◆ 笠岡信用組合(岡山県)との取り組み
◆ 都留信用組合(山梨県)との取り組み
◆ 青梅信用金庫(東京都多摩)との取り組み
◆ 三島信用金庫(静岡県)との取り組み
本書の後半では、「教育機関との提携」および「社会に一員」として、藍澤證券の取り組みを紹介しています。主なポイントは次の通りです。
◆ 静岡大学でのイノベーション支援
◆ 近畿大学との包括提携
◆ 徳山大学との包括業務提携
◆ 小中高校での取り組み
◆ 鳥取県境港市での取り組み
◆ 静岡県御殿場市での取り組み
◆ ワーケーションと聖地巡礼
この本は、藍澤證券の挑戦ストーリーの軌跡です。地方創生に取り組む金融機関として先駆的な事例が満載であり、今後の地域活性化のモデルとなります。
あなたも本書を読んで、常識を打破する「志の連携」を学び、垣根を超えた取り組みに挑戦してみませんか。
ビジネス書の紹介・活用法を配信しているYouTubeチャンネル『大杉潤のyoutubeビジネススクール』の「紹介動画」はこちらです。ぜひ、チャンネル登録をしてみてください。
では、今日もハッピーな1日を!【2599日目】