経済キャスター、ジャーナリスト、コメンテーターと幅広い活躍をしている谷本有香さんが提唱している「アクティブ リスニング」というのを聞いたことがあるでしょうか。
そこで本日紹介するのは、こちらの本です。
谷本有香『アクティブリスニング なぜかうまくいく人の「聞く」技術』(ダイヤモンド社)
この本は、ブレア元英国首相やサンデル教授などの世界の著名人にインタビュー経験があり、フリーランスのキャスターとしても活躍する谷本さんの「聞く」スキルについて開示した書です。
谷本さんが提唱する「アクティブ・リスニング」は、以下の3ステップから成っています。
1.準備 (目標確認と情報収集、質問づくりで本番に備える)
2.本番 (「傾聴」と「問答」で会話を盛り上げ、目標を目指す)
3.フォロー (本番後も関係を深め、次につなげる)
それぞれのステップごとに計48のスキルが紹介されています。すべてを紹介することはできませんが、主なスキルを整理してお伝えします。
まずは本書の構成について、以下の5部構成から成っています。
1.「アクティブ リスニング」は3つのステップで、うまくいく!
2.「準備のスキル」で、本番を最高の状態で迎える!
3.「本番」では、「傾聴」と「問答」の組み合わせで、120%の結果を!
4.「フォロー」で関係をつなぎ、より大きな結果を出す
5.「アクティブ リスニング」を磨くトレーニングと応用法
著者が最初に述べている大切な概念として、「聞く」には次の2つがある、ということです。
1.傾聴 (相手の話に耳を傾ける「聞く」)
2.問答 (相手の答えを引き出す「聞く」)
大事なのは、2つの「聞く」の相乗効果だ、と著者は述べています。
次に、「準備」の段階で大切なのは、ここ一番では「相手のバックグラウンド」まで調べるということです。著者はよく、相手の学校卒業、就職した時期の経済情勢がどうだったかを調べるそうです。
また、「筋肉質な質問」と称して、①相手に刺さるテーマ、②ライバルとは違う切り口、③自分の強みとの関連づけ、を考えながら、本音を聞き出したり、相手の記憶に残ったり、話がはずむ工夫をしている、ということです。
さらに、心の中に熱意や覚悟、決心を持つことで、自信を示すことが大切です。「本番」での「傾聴」のスキルでは、これが最も基本となる姿勢でしょう。
「本番」での「問答」のスキルとしては、自分の考えや気持ちを疑問形で伝えたり、話の流れをさりげなくコントロールする「切り返し質問法」が重要です。
最後に、「フォロー」については、「相手の役に立つ小さなことを続ける」ということが、基本でしょう。
著者の谷本さんは、「話し下手」ほどうまくいくのが計48のスキルだと言います。本書には、各ステップごとに具体的にすぐ実践できるスキルやノウハウが開示、説明されていて、分かりやすいです。
ぜひあなたも、「定年前起業」に本書のノウハウを活用するよう、本書の読解とともに強くお薦めします。
では、今日もハッピーな1日を!