書評ブログ

『50歳からの人生が変わる痛快!「学び」戦略』

「好きな世界について学ぶことは楽しくて仕方がない」「主体的に学んでいる人は、例外なくイキイキしている」と述べて、50歳からの「学び」を推奨している本があります。

 

 

本日紹介するのは、1966年生まれ兵庫県生まれ、大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒リクルート『リクナビ』、『就職ジャーナル』などの編集長を務めたのち、独立して株式会社FeelWorksを設立、現在は「上司力研修」「50代からの働き方研修」などで400社以上を支援している同社代表取締役青山学院大学兼任講師前川孝雄さんが書いた、こちらの書籍です。

 

 

前川孝雄『50歳からの人生が変わる痛快!「学び」戦略』(PHPビジネス新書)

 

 

この本は、著者が見てきた数多の事例著者自身の経験から、第二の職業人生において本当にやりたい仕事を、「学び」を通じて、どのように見つけていくのかを解説している書です。

 

 

本書は以下の7部構成からなっています。

 

1.はじめに

2.「やりたいことがわからない」ミドルが幸せをつかむために

3.学ぶことで「やりたいこと」が見つかる

4.自分探しの迷路から抜け出せ!自己分析はこれだけやれば十分

5.やりたい仕事に近づく「学び方8つのステップ」

6.やりたい仕事にたどりつくための「8つの質問」

7.おわりに

 

 

この本の冒頭で著者は、「自己分析だけでは『本当にやりたいこと』は見つからない」「『学び』を重ねるなかで、『やりたいこと』は見えてくる」と述べています。

 

 

本書の前半では、「やりたいことがわからないミドルが幸せをつかむために」というテーマで、以下のポイントを説明しています。

 

◆ 組織人の価値観へのとらわれが悲劇を引き起こす

◆ やりたいことがあってこそ、独立し、充実した第二の職業人生を送れる

◆ コロナ禍が50代会社員のリストラを加速させた

◆ 生殺与奪の権を他人に握らせるな

 

 

この本の中盤では、「学ぶことで『やりたいこと』が見つかる」および自分探しの迷路から抜け出せ!自己分析はこれだけやれば十分」ということについて解説しています。主なポイントは次の通り。

 

◆「何をやりたいか」がわからないからこそ学ぼう

◆ 学ぶことは「自分探し」

◆「学び仲間」は居場所にもなる

◆ インプットだけでは「深い学び」は得られない

◆ キーワードは「深い体験」と「アウトプット」

 

◆ 人に「教える」こともアウトプットの一つ

◆ ミドルの自分探しは「すでにある自分に気づく」こと

◆「50歳からの学び戦略マップ」の横軸は、「実務スキル」か「マインドセット」か

◆「50歳からの学び戦略マップ」の縦軸は、「参加型」か「受動型」か

◆ 最初は「受動型」から入り、段階的に「参加型」の学びを増やしていく

 

◆ 学び戦略を立てるには、自己分析が必要不可欠

◆ 内村鑑三の『後世への最大遺産』(➀真面目なる生涯、②思想、③事業、④金)に学ぶ

◆「できる⇒役立つ⇒働きがい⇒やりたい!」の順で考える

◆ 自分の中のルールを変える、気になる仕事を研究する、学び方針を立てる

 

 

本書の後半では、「やりたい仕事に近づく『学び方8つのステップ』」について説明しています。主なポイント次の8ステップです。

 

1.少しでも気になる仕事の目星を付ける

2.仕事の実態がわかる本を10冊読む

3.講演会やセミナーに参加する

4.社会人大学院やスクールに通い、参加型の学びでスキルアップ

 

5.属人的な自分の経験値を資格取得で客観評価に変える

6.聞くに聞けない内情を学ぶには、弟子入りバイトがいちばん

7.勉強会は参加するのではなく、主宰者になって最新情報とご縁を広げる

8.専門以外の教養を幅広く学び続け、専門分野を相対化させる

 

 

この本の最後で著者は、以下の通り、「やりたい仕事にたどりつくための『8つの質問』」を挙げて解説しています。

 

1.うっすらとでも気になる仕事は何ですか?

2.その分野の専門書は読みましたか?

3.講演会やセミナーに参加しましたか?

4.自分の経験値を体系化するために何を学びますか?

 

5.自分の経験値を客観評価に変えるために何を学びますか?

6.仕事の実態・内情を知るために何を学びますか?

7.ご縁を広げるためにどんな勉強会を主宰しますか?

8.教養をつけるために何を学びますか?

 

これら8つの問いにはすぐに答えが出ないかも知れませんが、学びながら自分に問い続けてください、と著者は言います。

 

 

学ぶこと自体がきっとあなたを動機付け、方向付けてくれるからです。その学びのプロセスこそが、あなたの幸せな第二の職業人生を切り拓いてくれるのです。

 

 

この本で著者が提唱している50歳からの働き方は、拙著『定年ひとり起業』(自由国民社)および『定年後不安』(角川新書)にて私が提唱してきた「トリプルキャリア」や生涯現役の働き方同じコンセプト共通する点が多くあります。ぜひ併せてお読みください。

 

 

 

本書の締めくくりとして著者は、著書『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHPビジネス新書)に込めた「逆転」の意味について、次の通り説明しています。

 

「自分が勝てるようにルールを変える」

 

 

 

つまり、これまでの職業人生のオーナーシップを会社に握られていたルールを変え、「働きがい」を最優先にする自分のルールで新たな職業人生を切り拓いていけばいい、と著者は述べています。

 

 

あなたも本書および以下の前著『50歳からの幸せな独立戦略』PHPビジネス新書)を読んで、「学び」戦略を軸とした「50歳からの幸せな職業人生」を切り拓いていきませんか。

 

 

 

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では、今日もハッピーな1日を!【2647日目】