書評ブログ

頭がよくなる「1分間読書法」とは?

皆さんは1冊を1分で読める読書法があるとしたら、果たしてそれを信じるでしょうか。石井貴士さんは「ワンミニッツ・リーディング」という1冊を1分で読む読書法を提唱しています。そこで今日はこちらの本を紹介します。

 

石井貴士『本当に頭がよくなる1分間読書法』(SBクリエイティブ)

 

この本は、元テレビ局アナウンサーで独立起業した作家で(株)ココロシンデレラ代表の石井貴士さんが「本が1冊1分で読めたら人生が変わる」として、「1分間読書法」を多くの受講者に教えたセミナーのエッセンスを書いたものです。

 

構成は以下の8部から成っています。

 

1.1冊1分で2,000冊読めば、人生が変わる
2.ワンミニッツ・リーディングのメカニズム
3.「速読法」と「ワンミニッツ・リーディング」の違い
4.成功する人、しない人の読書術
5.あなたの運命を変える「本の選び方」
6.1冊1分になって「運命の作家」と出会う
7.本との正しい付き合い方
8.「1冊1分」になるために

 

石井さんが提唱する「ワンミニッツ・リーディング」は、速読とは違って文字を追いません。2ページ見開きをわずか0.5秒という、殆ど手がページをめくる速度で読んでいくので文字は読めないでしょう。

 

それでも脳がゆっくり動いて内容が頭に入ってくるという読書法です。すでに900名のセミナー受講者がいて、挫折した人がゼロというのが著者の自慢です。ただ、以下のようにいくつか不思議というかきわめてユニークな点があります。

 

1.縦書きのみに対応していて横書きの本は読めない
2.図書館で借りた本では内容が頭に残らず、100円の中古本でもよいので身銭を切って本を買う
3.理解しようとせず分かるという感覚で本の内容を頭に入れる
4.1冊1分で読めるが、脳の疲労が激しく、1日20冊が限度

 

私としては「横書きの本は対応していない」という時点で、洋書が一切不可となってしまうので、この読書法自体には興味がありません。ただ、本書を読み進めていくうちにいくつも共感する読書に対する姿勢考え方がありました。以下に紹介します。

 

1.学習2,000時間、行動10,000時間が成功の方程式
2.成功している人の本を2,000冊読む
3.2,000冊の本を読むと、潜在意識が成功者と入れ替わる
4.専門分野で200冊、周辺分野も合わせて2,000冊読む
5.本を読まないビジネスマンに明るい未来は永遠に来ない

 

6.本を読む人は、「1,000冊読んで人生が変わればいい」と考えている
7.本を書くのに、著者は1,000万円近くかけている
8.お金の使い方は「Have」より「Do」がいい、「Be」ならさらにいい
9.本は20冊に1冊が当たり、100冊に1冊が大当たり
10.あなたが一皮むけるのは関係ない本に出会ったとき

 

11.1日3回、書店に行く
12.「師匠の師匠の本」を読もう
13.「師匠のデビュー作」を読もう
14.同じ著者の本ばかり読めばリーディングの精度も上がる
15.好きな著書の本を全部買う「全滅癖」で行こう

 

この本を最後まで読んでいて、Reading ではなく、Leading の手法だと理解しました。占いにあるサイキック・リーディングなどから来ているようです。

 

それからもうひとつ、この手法は大好きな著者の本を丸ごと全て読破するところから生まれたのだと感じました。同じ著者、つまり師匠の本ならもの凄い速度で読めます。

 

著者の石井貴士さんが師匠と仰ぐ4人の作家は以下の通りです。それぞれ200冊以上の著書を持っているそうです。これらの作家の良い点や推薦書を知ることができただけでも、この本を読んだ価値があると思ったほど感銘を受けました。

 

1.中谷彰宏
2.竹村健一
3.Dr.コパ
4.伊吹卓

 

それぞれの作家の代表作(=石井さんの推薦書)を最後に紹介しておきます。

 

 

では、今日もハッピーな1日を!